2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of an experience-based teacher training program with a view to the lifelong sports for persons with disabilities
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21K02729
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
尾高 邦生 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (60851102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 貴裕 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 先任准教授 (00621731)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 障害者 / 生涯スポーツ / 特別支援学校 / 教員養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、障害のある人が生涯にわたって運動やスポーツに親しむことにつながる授業づくりができる特別支援学校体育科教員の養成するために、知的障害特別支援学校における体育授業の実際と、地域での障害者スポーツに関する現状、実際に活動する知的障害者のスポーツに関するニーズを明らかにし、体育系大学における生涯スポーツを見据えた体育指導のできる特別支援学校教員養成プログラムを開発することである。 2021年度は、特別支援学校への調査、障がい者スポーツ指導員に対する調査、国際動向調査として、共生社会形成の先進国である北欧諸国における大学での教員養成についてのヒアリング調査を計画していた。 しかし、新型コロナ感染症の影響により、学校体育の実施状況や地域におけるスポーツ実施の縮小などを踏まえ、調査を2022年度に延期することとした。また、障害者本人へのインタビュー調査においても新型コロナ感染症予防のため、実施を延期せざるを得なかった。 本年度の研究実績は、特別支援学校における朝の運動の指導上の困難を調査した結果を分析し、国際学会(ISAPA 2021 International Symposium of Adapted Physical Activity)にて発表した。障害者本人、障がい者スポーツ指導員への直接のインタビューが実施できなかったたため、人数を限定した特別支援学校教員、障害者スポーツ協会職員との会議を実施し、関係機関とのネットワークの構築を行った。会議においては、各機関での体育やスポーツ実施状況の把握や質問紙の検討、予備調査の実施、結果の検討などを進めた。 日本アダプテッド体育・スポーツ学会において学会企画シンポジウムを企画・実施し、特別支援学校における体育、運動・スポーツの実施状況や課題について、先進的取り組みから今後の在り方について検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の影響により、学校体育の実施に大幅な変更が生じたり、地域における障害者スポーツ活動の中止や縮小といった状況になり、それらを推進する特別支援学校教員や障がい者スポーツ指導員への質問紙調査においては、その回答に従来の実施状況や課題などを十分に反映される可能性が低いと考え、調査を1年延期した。 また、障害のある本人へのスポーツ実施に関するインタビュー調査においても、新型コロナ感染症予防の観点から控えざるを得なかった。特に学校や福祉事業所等での感染の状況を踏まえると慎重に対応する必要があった。さらに、スポーツの実施の状況も新型コロナ感染症の影響により大きく縮小化されていることから、その実態や課題を的確に把握することが難しいと判断した。 障害者のスポーツについて先進的に取り組んでいる北欧諸国の大学への視察やヒアリングについても、国際的な新型コロナ感染症蔓延により当該国への渡航ができず、延期することとした
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Strategy for Future Research Activity |
特別支援学校における体育の実施状況や地域の障がい者のスポーツ実施状況も新型コロナ感染症対策を実施しながら改善されつつあるため、対象者に対する質問紙調査を行い、得られた結果を分析、検討する。調査内容については、昨年度検討した内容をもとに実施する。 また、知的障害のある高等部生徒や、成人の対象者にスポーツ実施状況や希望、課題などをインタビュー調査を行う。新型コロナ感染症対策を十分に行ったうえで、対象者、関係機関の理解を得ながら実施する。研究者が対象者に直接インタビューする予定であるが、状況に応じて、遠隔での実施等も検討する。さらに、特別支援学校体育担当教員、障がい者スポーツ協会、障がい者スポーツ指導員団体、福祉事業所などとの構築しているネットワークを活用し、調査により得られた結果について、検討・協議を行い、学齢期で行うべきアプローチについて方向性を見出す。一方、所属校での対面での授業が可能となったため、大学生と協議しながらプログラムの構築、試行に向けた準備を行う。具体的には、障害特性の理解、スポーツ種目の工夫や開発の視点、教材の工夫の視点、指導方法の工夫の視点、スポーツ活動展開上の工夫・留意点等について検討していく。 なお、障がい者スポーツの先進的取り組み実施国への調査については、新型コロナ感染症の状況や国際的政情の状況を踏まえながら実施を検討していく。 得られた知見については、学会等で発表し、論文化して公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度に実施予定であった質問紙調査、インタビュー調査にかかる経費について、調査を延期した関係で、2022年度に経費として計上する。 また、2021年度に予定していた国際動向調査も延期したため、2022年度に計上する。
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Research Products
(1 results)