2022 Fiscal Year Research-status Report
The feelings of parents and siblings of stuttering children, and the effects of expert intervention
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21K02735
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Research Institution | Kansai Gaidai College |
Principal Investigator |
堅田 利明 関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 准教授 (80758029)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 吃音 / きょうだい支援 / グループインタビュー / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
講演活動 1.1月23日,13-16時,「吃音のある子どもの保護者座談会ZOOM」保護者18名、オブザーバー(教員や言語聴覚士などの専門家)11名、スタッフ12名の計41名で実施。相談・専門機関に行く際に吃音のある子どものきょうだいが同伴する際の対応の問題について言及。きょうだいへの吃音の理解・啓発の必要性と応援者になってもらえる可能性について解説した。 2.7月10日,13-16時,「吃音のある子どもの保護者座談会ZOOM」保護者25名、オブザーバー19名、スタッフ13名の計57名で実施。グループでの話し合いの中で、きょうだいからのからかいが話題に上がり、相談・専門機関の職員に臨みたいきょうだい支援の観点や具体的な配慮事項等をについて、科研の「きょうだいインタビュー調査」のデータを基にしながら解説した。 調査研究 1.6月12日,10-15時,「吃音のある子どものきょうだいと母親インタビュー」研究協力者にきょうだい5名(小3・小4・小5・小5・中2)と母親5名,午前・午後に分けて2時間ずつ実施。問いは、①誰から何時吃音を教わったか、②吃音のある同胞に質問したこと、③寂しい気持ちや同胞への嫉妬、④友達から吃音について訊かれたか・その対応、⑤母親の態対応、⑥吃音のある同胞の将来について、⑦吃音の捉え方の自身の変遷、⑧他のきょうだいの話を聴いて思ったこと。母親への問いは、①きょうだいへの吃音の告知の仕方や内容、②告知時のきょうだいの反応、③きょうだいの心情の予測、④きょうだいへの願い・期待、⑤告知の時期や内容をふり返って、とした。 2.12月4日,10-15時、「きょうだいと母親インタビュー」(対面)きょうだい5名(小3・小4・小5・小5・中2)と母親5名,実施方法は1.と同様。現在データの質的分析中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
忌憚なく話してもらえる環境と個人情報保護の観点に基づき、インタビュー時の録画はしないことにしていた。そのため、対面実施と会場での音声録音・観察記述が重要なデータ収集となる。コロナ禍であり、また、会場が市民病院内ということもあって、実施までに時間を要した。幸い、2022年度に2回(6月・12月)実施することができ、研究協力者の欠席や体調不良もなく無事にデータを収集を終えた。 2023年3月、『人権を考える』第26号に「きょうだい支援-専門家による認識と実践-」でインタビューデータの一部を抜粋し論文にまとめた。以後、学会発表や論文作成に取り組んでいく。
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Strategy for Future Research Activity |
2回(2022年6月・12月)分のインタビューデーターを基に、データーの整理とカテゴリー分けを含む質的分析を現在遂行している。 また、8月25-27日の日本特殊教育学会のポスター発表を申し込んでおり、インタビュー調査の成果発表を予定している。また、音声言語医学会での発表も検討中である。質的分析が進めば質問紙調査のための項目を上げ、実施に向けて計画する。 2024年1月から研究報告書の作成および発表と関係部所への冊子の郵送作業を予定している。
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Causes of Carryover |
きょうだいインタビューについては日本特殊教育学会のポスター発表に登録済みであり研究成果を発表する。また、母親インタビューについては音声言語医学会のパスター発表を検討している。大会参加費と出張費に使用予定。また、質問紙調査(郵便による)を計画中。そのための予算と2024年に研究成果の冊子を計画している。プリンターの購入と冊子制作にかかる費用を予定している。
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