2022 Fiscal Year Research-status Report
Construction of the Education Support Model for Prevention of Internet-Media Addiction at Schools
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21K02760
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Research Institution | Himeji University |
Principal Investigator |
日潟 淳子 姫路大学, 教育学部, 教授 (20621121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 ゆかり 鈴鹿大学, こども教育学部, 教授 (20782626)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ネットメディア依存 / 時間的展望 / 心理教育 / 教育支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,現代社会を生きる上でデジタル機器の使用スキルを高めることが求められる教育現場で,児童・生徒にネット依存に陥らせることなく適切にネット メディア機器を使用する力を子どもたちに身につけさせるために,心理教育や授業の教材を提供し,学校で組織的,継続的にネット依存・防止を促す教育支援モ デルの構築を目指すものである。 令和4年度は,4月から研究に興味をもっていただいた三重県の公立中学校の数校を周り研究の説明を行った。その結果,2学期に三重県の公立中学校2校で研究を実施させていただいた。1校(A校)については教育支援モデルの開発のご協力を得て,10月に心理教育を全学年の生徒に対してオンラインで行い,その後,11月には全学年でネットメディア機器の使用に対する各クラスのルール作りの授業を担任の先生に行っていただいた。その後に心理教育で使用したワークシートの確認とルールが守られているかの確認を定期的にホームルーム等で行っていただいた。もう1校(B校)については今年度は心理教育のみを全学年に対して対面で行わせていただいた。両校とも,その前後に心理教育の前に質問紙調査を心理教育の前に1回,心理教育後に2回に行っていただいた。 その結果,ネットメディア機器の使用時間については,A中学校が低下し,定期的な学校での確認やクラス内でのルール作りが効果的であることが推測された。学校で継続的に見守ることが必要である。ネット依存傾向については本心理教育が遠隔でも対面でも効果があることが示された。また,過去の行動が現在に影響を与え,現在の行動が未来に影響を与えることの意識が高まることや,将来に対する希望や目標を渇望する姿勢も高まることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大によって前年度に研究を実施することができなかったため,研究計画が1年弱遅れていたが,2022年度で研究協力校を得て,2021年度に実施することがおおむねできたが,尺度作成と健康調査との関連についてとらえることはできていない。2023年度はそれらを実施し,教育現場におけるネットメディア依存予防・防止教育支援モデルを作成していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は研究協力校を数校得ることができ,心理教育と授業を実施することができたので,その実施に際して,現場の教員から有効な助言を得るができた。2023年度はその助言を活かした形で,教育支援モデルの開発に向けて,2022年度のものを改定して実施し,教育現場におけるネットメディア依存予防・防止教育支援モデルの構築を行っていく。 ネット依存と健康調査との関連については,2023年度に研究協力校の教員や養護教諭と連携をしてネット依存防止の効果的なサポートについて検討していく。 上記の結果を踏まえ,2024年度に教育現場におけるネットメディア依存予防・防止教育支援モデルを完成する。
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Causes of Carryover |
2022年度は学会に参加することができなかったため,来年度は2022年度の結果を報告するために学会に参加する。
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