2023 Fiscal Year Research-status Report
自然災害のワークショップにおける子どもの心理変化量を測り学習へ生かすツールの開発
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21K02784
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
本間 由佳 明星大学, デザイン学部, 准教授 (90764853)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 利之 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員教授 (90191288)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 環境教育 / 防災教育 / 感性工学 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2024年度は自然環境の学びの中で使用できる2つの評価ツールを開発し,有効性を検証するための実験を行った. 1つ目は,自然環境の学びの中で,近年重要視されている防災教育に焦点を当てたツールである.防災教育において学んだことを,実践に繋げるためには,災害に対する「おそれ」や「自然への畏怖」といった負のイメージ心理が適切に変化する必要がある.そのため,負のイメージ心理量を測るツールを開発した.具体的には,合成樹脂を使用した透明なボールの中に,黒色のボールを入れ,黒色のボールのサイズが変化することにより,負のイメージ心理量を測るものである.このツールは実用新案に登録されている.(登録第3245336号,負のイメージ心理量測定ツール,本間由佳 他1,令和6年1月10) 2つ目は,自然環境の学びの際に頻繁に使用される教材を評価するためのツールを制作した.ワークシートや展示パネルなど視覚的な情報を扱う教材に特化した,感覚量(読みやすいなど)と心理量(楽しい,おもしろい)を同時に測ることができるツールを開発した.具体的には,手で握りやすいサイズの木製の板を2枚繋ぎ合わせたツールである.感覚量は2枚の板を開いた際の角度,心理量は1枚の板の上を球状のボールを上下に移動させることによって表現できる. それぞれのツールについて,有効性を検証する実験を行った.その結果を今後学会で発表する.また,論文も投稿する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で,子ども向けのワークショップの機会が減っていたが,徐々に回復傾向にあり,実験の機会が増加しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
制作したツールの有効性を検証する実験について,サンプル数が少ないため,実験を継続して行う.
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Causes of Carryover |
2023年度はツールの開発と有効性を検証する実験に注力したため,学会発表や論文投稿が思うように進まなかったため.2024年度はデザイン学科,環境教育学会などで発表を予定している.
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