2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of sensory virtual reality system about the entrapment of the unsealed radioactive source and evaluation of the brain science
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21K02793
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
大西 英雄 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (10326431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船橋 正夫 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (40880828)
垣本 晃宏 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (50443784)
山畑 飛鳥 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 助教 (70880326)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | VR / 非密封RI線源の取り扱い / 学習支援システム / 脳機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、核医学領域において非密封RI線源の取り扱い施設を持たない診療放射線技師養成校での教育の質の向上のため、教育方略にリアルタイムシミュレーションの一種である仮想現実(Virtual Reality: VR)を用い、「非密封RI線源の取り扱い方法」を体感型VRの中で体感的思考と運動感覚機能を統合させる効果的な体感型VR学習支援システムを開発することである。2021年度は、非密封RI線源の取り扱い施設内の仮想空間を作成した。具体的には仮想空間の構造物の作成のシナリオと、ハードウエアとソフトウエアの整備である。特に今回の特徴としては、グローブ型のデバイスの特徴を調査し、よりリアルに表現できるかを検証した。2022年度は、前年度で検証したグローブ型デバイスを用いてフード内での「非密封RI線源の分注する操作」を開発する。また、システム構築と並行して、半構成的質問紙の作成を行い、没入感や達成感などを質問紙を通して、分析と評価を行う。2023年度は、完成した体感型VR学習支援システムを用いて核医学検査技術学を学ぶ学部生を対象に、開発したプログラムの有用性と妥当性を、技術の理解度、習熟度及びfMRI解析により、脳科学的な側面から評価することで、教育効果を脳活性の神経回路伝達系から解明する。研究協力施設のMR装置に関しては、許諾及び共同研究契約を締結し、Pre実験を実施してfMRIデータ収集のプロトコルの最適化、データの信頼性や妥当性を検証する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度内に必要ハードウエアの購入(PC装置、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、グローブ型デバイス等)を終了し、所属大学による研究倫理審査部会及び研究協力施設の申請や許諾はすでに終えている。Free-SoftのUnityへの登録も済まし、ライブラリーの購入や諸条件の準備も完了している。操作手順のプロトタイプのシナリオを作成し、それに従ってプログラムをコーディング中である。グローブ型デバイスのライブラリーが非常に難解で、キャリブレーション自体で動作確認をいろいろ試みているが、上手く行っていないのが現状である。この部分は、最悪専門業者に作成を依頼する必要があと感じている。また、外観、固定物、その他に関しては、プロトタイプのプログラムは作成済みで動作確認も終了している。自作のプロトタイプのプログラムの検証(デバッグ)を専門業者に依頼して、確認を得てから実際のプログラム作成を行う。fMRIにおける収集法に関しては、研究協力施設でいろいろなプロトコルを実施して、検証を繰り返している。fMRI用の透過スクリーンの購入を行い、視覚的な条件や音声入力等のPre実験を数回行っていることから、最適な収集法を見つけ出せる目途はついている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、自作のプロトタイプのプログラムの検証(デバッグ)を専門業者に依頼して、プログラムの精度を高め、実際のプログラム作成を実施して行く予定である。また、本研究の柱である、グローブ型デバイスのライブラリーに関しては、可能な限り自作プログラムに徹する予定だが、無理な場合は専門業者に委託するような形で実施したい。10月を目途に、本プログラムのPre-実験実施を予定している。半構成的質問紙の作成に取り掛かり、面接調査の内容を考える。2022年度の冬休みを目途に、完成したプログラムの実施及び、質問の内容及びそれに対する妥当性の評価などを行う予定である。また、本プログラム実施後に、学生ボランティアを募り、非密封RI線源の取り扱い方法の理解度、技術の自己評価、体感やリアル感などの感覚、臨場感や没入感などについて調査する。併せて、fMRI収集の条件の最適化を行い、前年度購入した視覚ツールを用いて、3D表現の工夫や平面画像での対比などを踏まえてfMRI収集の実施も併せて行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により学会参加等が制限されたため、次年度使用が生じた。使用計画としては、グローブ型のライブラリーに関して、専門業者にソフトの一部を委託するため、2022年度計画のその他(委託料)の金額が増加する予定である。また、作成ソフトの開発進捗状況によっては、fMRIのデータ収集実施が早まる可能性がある。fMRI関連の機器等の購入が増加する可能性がある。
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