2023 Fiscal Year Annual Research Report
LTIを用いた教育学習資源の共有を実質化するための研究
Project/Area Number |
21K02799
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
隅谷 孝洋 広島大学, 情報メディア教育研究センター, 教授 (90231381)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | LTI / スライド共有システム / クリッカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、LTIを活用した教材共有の実質化を実現するためには、LTIプロバイダの開発を簡素化することが必要だと考えた。まず令和3年度は、LTIプロバイダの実例として、スライドを共有するアプリケーションの開発に取り組んだ。 開発したアプリケーションでは、LTIを活用してLMSと連携し、教員は簡単にスライドを共有でき、学生はワンクリックでスライドにアクセスできるようにした。プレゼンテーションモードを実現し、教員がスライドをページ送りをすると、学生の手元でもスライドが該当ページに自動的に進む。また、プレゼンテーションモードではクリッカー機能を実現し、双方向の学びを促進する機能を盛り込んだ。 令和4年度には、アプリケーションの有効性を検証するため、実際の授業で学生に試用してもらった。多くの学生から好評を得ると共に、使い勝手の向上につながる貴重なフィードバックを多数得ることができ、アプリケーションの改善を実現することができた。 LTIによる教材共有では、LTIプロバイダ側での認証機構とLTIでのシングルサインオンを効果的に融合させることが重要だと考えた。令和4年度から5年度にかけて、スライド共有アプリケーションを素材として、LTIプロバイダ側での認証機構とLTIでのシングルサインオンの融合に必要な仕様を検討した。実装可能な部分から順次実装を進めたが、完全に完成させるには至らず、公開には至っていない。しかしその検討の過程で多くの知見をえることができた。 今後も引き続き開発を継続し、LTIプロバイダ側での認証機構とLTIでのシングルサインオンの融合を完成させ、公開できるよう準備を進めている。LTIを活用した教材共有の実質化は、教育のDXを推進する上で重要な役割を果たすと考えられる。本研究で得られた知見を活かし、より使いやすく学びを深められるアプリケーションの実現を目指している。
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