2021 Fiscal Year Research-status Report
「低接触機会・短期型の野外スポーツ実習にむけたVR型教育プログラムの構築」
Project/Area Number |
21K02807
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
辻川 比呂斗 順天堂大学, 保健看護学部, 准教授 (10348980)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教育工学 / 野外教育プログラム / 拡張現実(VR) / society5.0 / 生理学的変数 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年初めに世界的に拡大していった新型コロナウイルスにより、我々は新しい生活様式を踏まえた体験教育プログラムを提供する必要がある。平成10年(1998)に出された中央教育審議会答申「新しい時代を開く心を育てるために」においても、長期の自然体験プログラムなど青少年の野外活動の機会が短いことが懸念されている。更にそこから20年が経ち、経済的にも疲弊している中で野外活動の重要性は見直されているものの、長期の自然体験プログラムへの参加者も増加しているとは言い難い。このコロナ禍の影響を把握するため、公益社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF)は、4月23日に共同緊急調査「新型コロナウイルス感染拡大に関する自然学校等への影響調査レポート」を実施し、4月時点においてプログラム中止が相次いだ結果、5億を超える被害額があることが明らかとなった。アウトドア活動・団体などがこれから生き抜く上でも、新しいアプローチでより教育的なプログラム開発は急務であるといえる。 なぜ野外教育・野外スポーツ実習などの体験学習プログラムは「対面」「集中(講義)型」での実施が効果的とされるのか?といった学術的「問い」を明らかにするため、本研究では、本研究では「VR*装置等を用いた野外教育プログラムは、接触機会を減らしても十分な成果を上げることが可能である」との仮説を実証することを目的としている。VR装置などのテクノロジーの導入によって体験学習の成果がどのように影響を受けるのかを明らかにする。 本研究は、①具体的には野外スポーツ教育用VRシステムの構築、それを用いた実習ガイダンスの実施・導入 ②VRシステムの野外スポーツへの適用とその評価・VR機器を用いた体験学習プログラムのニーズの把握の2つを目標として設定している。2021年は①であるVRシステムの構築を企業と協力しながら、開発、現在調整作業を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度である2021年は実際にプログラムへの導入などは、コロナ禍で野外スポーツの実習自体が実施できないこともあった。しかしながら、VR体験プログラム開発は企業と構築し、調整を重ねているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は実際にプログラムに導入する機会を作り、仮想空間での身体活動が臨場感をどれだけ増すことが出来るかを調査していく予定である。
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Causes of Carryover |
実際に野外スポーツプログラムを行う被験者に体験してもらう計画をしていたため、VRゴーグルを複数導入するために、前倒し請求を行い、物品の準備をしていたものの、新型コロナウイルスの感染状況が悪化したため、プログラムを実施ができなかったため、諸経費として余りが生じた。この分は2022年度にプログラムを実施する際に諸経費等有効に使用する予定である。
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