2021 Fiscal Year Research-status Report
Research on Measurement of Non-Cognitive Skills in Portfolio Accessment
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21K02808
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山本 美紀 帝京大学, 理工学部, 非常勤講師 (20785612)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ポートフォリオ / ルーブリック / 非認知的能力 / 教育評価 / 授業設計 / アクティブラーニング / 教育方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,ポートフォリオ評価における非認知的能力の測定方法を確立することである.非認知的能力は,近年,社会的な成功や,経済的な安定につながる要因として注目されている.非認知的能力を測定する方法としては,従来の質問紙による調査研究の多くの事例がある.しかし,本研究では,学習ポートフォリオを認知的能力と非認知的能力の2つの観点から評価する独自の測定方法を開発することを目指している.これによって,アクティブラーニングにおける学びを2つの観点から評価することが可能となり,非認知能力の育成方法の開発に繋がることが期待される. そこで,2021年度から4年間の研究計画を立て,初年度(2021年度)は,①非認知的能力の育成と測定,評価方法等の文献調査及び従来の質問紙を用いた非認知的能力の測定とデータ(2020年月実施分)の分析,②非認知的能力の測定を可能とする振り返りシートおよびルーブリックの改良開発,③2020年度の授業実践で測定した学習・の分析,ポートフォリオ評価による学習者の非認知的能力の可視化,④授業の振り返りと2022年度実施する新たな実験的授業の設計,に取り組んだ. 2021年度の研究実績として,①および④の成果について論文にて発表を行った. しかし,2021年度当初の計画では,②で改良開発した振り返りシートおよびルーブリックを用いた授業実践を行い,さらに研究を深める予定であったが,新型コロナウィルス感染拡大が授業形態としてのアクティブラーニング実施に影響を与えたこと,また,その他の事情により,計画していた授業実践を変更せざるを得なくなった. 2022年度,改めて②の振り返りシートおよびルーブリックを用いて,④の授業設計に基づいた授業を実践する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度は,諸事情により,対面での授業を実施することが困難になったため,計画していたアクティブラーニングによる実験的授業の実践を変更せざるを得なかった.このため,改良開発した振り返りシートおよびルーブリックを用いた新たな測定を行うことができなかった.また,データ分析は,2020年度のデータを用いた分析に留まったが,従来の質問紙による非認知的能力の測定に加えて,パフォーマンスによる測定方法に関する成果を得た. 一方で,非認知的能力,教育方法,教育評価などに関する調査研究を深めることができ,新たな知見から,本研究が目標とする非認知的能力の測定方法を確立するための授業設計を改めて行うことができた. よって,授業実践に係る以外は進展しており,「やや遅れている」と評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り,本研究のコアな部分の理論的研究は進行しており,研究成果の発表を随時行っている. 今後は,授業実践を通して,認知的能力および非認知的能力の測定方法および学習ポートフォリオの評価方法の検証を進めるとともに,2022年度の研究計画に従い,授業実践とデータ分析の結果を考察し,論文等にまとめる.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大により、学会、研究会等がオンライン開催となったため,旅費等に残額が生じた. 今後は、状況に応じて積極的に現地開催の学会に参加するとともに,旅費として使用予定であった費用を実験参加者の確保および実験環境の整備などに利用することで、研究活動の内容を充実させ、効率化を図っていく。
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