2021 Fiscal Year Research-status Report
Developing personalization system for supporting lifelong learnings of elder people
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21K02823
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
須藤 秀紹 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (90352525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 まどか 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (40823000)
王 倩然 北海道大学, 高等教育推進機構, 特任助教 (70869578)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 生涯学習支援 / 高齢者の社会参加 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,下に示す2項目についての研究を実施する計画であった. (1) 現地調査(須藤,王):実際の現場で現在どのよう な学習活動が実施されているのか,また,学習者がどのような心身の制約を抱えているのかを明 らかにするために現地調査を実施して事例を収集する. (2) 学習活動の分析(高原,大学院生):収集した事例を分析して,学習活動の特 徴と学習者の心身の制約を明確化する. Covid-19の影響で現地調査の受け入れが制限されたため,当初予定していたように,定量的なデータを十分に収集することは困難であった.そのため,限られた機会を十分に活用するため,定性的な分析に切り替えて情報を収集することにした.北海道札幌市の3施設を対象に現地調査を実施した.フィールドワークおよびインタビューによって情報を収取した.そして得られた情報に基づいて既存の学習活動および,その設計方針を分析した. 当初の仮説は,高齢者の学習活動を,「右腕で保持できる」「対象を認知できる」といったプリミティブな身体活動(基本行動)を用いて定義できるというものであった.しかしながら,実際の現場では「15mを30秒で歩くことができる」といったように,対象者の可能な行動(運動能力)に着目をした身体能力分けが行われていることがわかった.このことから,基本行動と運動能力との関係を記述するモデル(ブリッジモデル)が必要であることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
定量的調査を定性的調査に切り替えたことによりほぼ計画通り進捗している.しかしながら,「研究実績の概要」で述べた新たな課題も見えてきたことから,今後,研究計画を調整する必要が生じている.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は,実際の学習活動の作成とそのモデル化,および研究の基幹となるパーソナライゼーションのメカニズム構築を予定している.またこれに加えて,初年度の研究で必要性が明らかになった,基本行動と運動能力とのブリッジについても並行して開発を進める. パーソナライゼーションについては,強調フィルタリングの手 法を用いて学習者が好むと考えられる学習活動の候補を絞り込んだのち,学習者情報 と学習に必要な基本タスクの情報を用いて,次の2 つの方針で実現する. 1. 学習者が実施困難である手順を省略する(学習活動の簡略化) 2. 障害が異なる他の学習者と共同で取り組むことを提案する(グループ学習の提案) また,Covid-19による影響の長期 化を考慮に入れて,共同学習は遠隔操作ロボットを用いて実施できるように設計する.
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Causes of Carryover |
Covid-19の影響で初年度に実施できななかった海外養老施設の調査および研究会の開催,国内での追加のデータ収集を実施する.
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Research Products
(7 results)