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2021 Fiscal Year Research-status Report

初等・中等教育におけるコンピューティング教育の体系的な教材の開発と指導者支援

Research Project

Project/Area Number 21K02827
Research InstitutionJoetsu University of Education

Principal Investigator

大森 康正  上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (80233279)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords情報科学技術教育 / IoT教材 / D没入型コミュニケーション
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,AIやIoTなどの技術,蓄積したビックデータの活用を体系的に学ぶため,新潟県の特色である米作りなどの農業分野を初等・中等教育を通した一貫した題材とする。その題材を通して,植物の生育に関係の深い気象データを観測するIoT技術,観測したデータを分析する利用技術,観測したデータに基づいて課題解決を行う技術を,初等・中等教育における各教科間で連携して学ぶ教育カリキュラムと教材の開発および指導者への支援方法の開発を行っている.
初年度は,オーセンティックな学習を行う対象として,地域性や教科の特性を踏まえて,生物育成を行う際の気象データを分析する課題を設定した.それに基づき,主に中学校技術・家庭技術分野の教育カリキュラムおよび教材のプロトタイプを作成した.その特徴は次の通りである.1)中学校技術家庭科技術領域の3年次を対象に,総合的な課題解決型教材とする,2)地域課題に対応するIoTを構築する全体像を意識させる,3) ICT・データ利活用の4段階で設計から実装までを体験させる,4)各段階では設計に集中させるために実装段階のアルゴリズムが簡単になるように関数(タスク)を提供する.その際,できるだけ逐次構造で,データによって処理がきまることを意識させている.さらに,5) 製作に関しては,レーザカッターなどデジタルファブリケーションを 活用する,6)先端領域の技術を評価できるように工夫する,である.今後,この教育カリキュラムおよび教材の優位性および改善点などを実践を通して調査する.
また,指導者研修環境として3D没入型コミュニケーションツール(メタバース環境)を用いた研修の有効性について大学生を対象に予備実験を行う有効性の検証を行い,孤独感解消,没入感などで従来型のWeb会議システムと比べて優位性があることが確認できた.
これらの成果は,学会での研究発表および教員研修で活用した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の初年度は,教育カリキュラム・評価・教材のプロトタイプの作成および,その妥当性の検証と,3D没入型コミュニケーションツールを用いた指導者研修の有効性について検討を行う事としている.2021年度後半は新型コロナウィルス感染症拡大により児童・生徒向けの実践が予定通り行う事が出来なかったが,教材の一部を教育課程外および学校外での実践,現職の中学校教員による評価によって確認することができた.また指導者研修についても対象を教職課程の大学生および大学院生に対して行うことでその妥当性,有効性を確認することができた.
またこれらの成果は,日本産業技術教育学会情報分科会において研究発表を行うなどによって,社会に対して還元をおこなうことができた.

Strategy for Future Research Activity

本研究課題に対する,今後の研究推進の方法は次の通りである.
1)初年次の評価データを用いて教育カリキュラム・教材・ポートフォリオ評価の改善を行う。特に,実践協力団体と教育課程外の活動を継続して行うことで,パフォーマンス評価のルーブリックの開発を行う。
2)それにより,「主体的な学習に取り組む態度」のメタ認知と自己調整に関わる認知スキルを重視した評価方法の工夫を明らかにする。
3)3D没入型コミュニケーションツールに適した,指導者研修のための映像コンテンツおよびテキスト・ワークシートを開発し有用性の検証を行う。
これら研究成果は,関連学会および教員研修の場で公開することで地域社会や小中学校教員への還元を行う予定である.

Causes of Carryover

次年度使用額が生じた理由は,1)新型コロナウィルス感染症拡大の影響で情報収集および研究成果の発表予定をしていた学会がオンライン開催となったことから,国内旅費に関する支出が無かったこと,2)メタバース型コミュニケーションツールが予定していたものから,より安価で高性能なツールが使えるようになり,研究を進めるに当たり,その新しい環境を用いたこと,3)予定していた機器が半導体不足の影響を受けたことで機種の見直しをおこなった影響である.
今後の使用計画としては,2年次に資料収集,研究発表を行う学会の多くで対面による実施が検討されていることから,その旅費と,教材の数を増やすことで,より多くの児童・生徒に対する実践を行う予定である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2022

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] メタバース利用における学習体験に関する基礎調査2022

    • Author(s)
      大森康正
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第37回情報分科会(大阪)研究発表会
  • [Presentation] データ駆動型社会の実現に向けた情報システム教材の開発2022

    • Author(s)
      大森康正,阿部暢史
    • Organizer
      日本産業技術教育学会第37回情報分科会(大阪)研究発表会

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Published: 2022-12-28  

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