2021 Fiscal Year Research-status Report
高齢者の地域社会参加を促す互助型ネットシステム及び支援プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21K02836
|
Research Institution | Kawamura Gakuen Woman's University |
Principal Investigator |
桂 瑠以 川村学園女子大学, 文学部, 准教授 (60572815)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鵜沼 秀行 川村学園女子大学, 文学部, 教授 (40211081)
橋本 和幸 了徳寺大学, 健康科学部, 准教授 (50565447)
北原 靖子 川村学園女子大学, 文学部, 非常勤講師 (60221917)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 高齢者 / ネット利用 / 地域社会参加 / ネットシステム / 調査研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、(1)高齢者のネット利用を促進・阻害させる要因を検討するための調査研究、(2)高齢者のネット利用の意欲を高め、高齢者同士が助け合い、地域社会参加を促進させる互助型ネットシステムの開発に係わる準備等を中心に行った。 (1)については、高齢者を対象に、高齢者のネット利用を促進・阻害させる要因を明らかにし、ネット利用の意欲を高める心理要因を検討することを目的として、Web調査を実施した。その結果、ネット利用の促進要因として、1)高齢者のネット利用への興味・関心、ネット利用への効力感等を高めることで、ネット利用量が増加する可能性があること、2)ネット利用への興味・関心、ネット利用への効力感には、ネット操作リテラシーなどのネットリテラシーの高さや、ネットについて周りの人と助け合う機会があるかなどが影響を及ぼす可能性があること等が示唆された。また、ネット利用の阻害要因として、ネット利用が少ないほど、ネットの使い方に対する不安が高い一方、ネット利用が多くても、ネット利用におけるトラブルやストレスへの不安等が高く、こうした不安感をネット利用の中で低減させていく必要があること等が示唆された。 (2)については、高齢者のネット利用の促進に有用なネットシステムに係わる先行研究を概括し、システム設計、システム開発の準備等を行った。これらの内容について、日本心理学会大会等で研究報告を行った後、学会誌等の論文としてまとめた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた調査の実施及びネットシステムの開発に係わる準備等が完了しており、研究計画通りに進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、昨年度の調査研究の知見及び先行研究の概括を踏まえて、高齢者のネット利用への意欲を高め、高齢者同士での互助を促進させるネットシステムの開発を実施する。あわせて、本ネットシステムを高齢者が主体的に利用することを目指した支援プログラムの開発に係わる準備も進める予定である。
|
Causes of Carryover |
2021年度は、高齢者同士で互助を促進させるネットシステムの開発準備のために、高齢者のネット利用を促進・阻害させる要因を検討する調査研究を行った。その結果、ネットシステムの開発にあわせて、高齢者のネット利用の意欲を向上させる支援プログラムの開発を行い、これらの両面から、ネット利用の意欲を向上させる必要があること等が課題に挙げられた。そのため、次年度に、ネットシステムと平行して支援プログラムの開発にも着手することとし、当初の計画より予算が必要となったため、その分の予算を繰り越すこととした。
|