2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Typing Evaluation System by Utilizing the Biological Information for Learning Touch Typing
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21K02847
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Research Institution | Tokyo National College of Technology |
Principal Investigator |
武田 美咲 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 助教 (10879828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 翠 東京工業高等専門学校, 電子工学科, 准教授 (60591154)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | タイピング / 筋活動 / 動作分析 / 運動パフォーマンス / 速度と精度のトレード・オフ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、タイピング中の手指関節位置、表面筋電図および視線といった生体情報を活用し、ヒト上肢の計算論モデルによる動力学解析および筋活動分析に基づき打鍵者のタッチタイピングスキルを定量的に評価できるシステムを開発することである。これにより、プログラミング学習者が速くて正確、かつ疲れにくいタッチタイピングスキルを獲得できる教育環境構築を目指す。 上記の目的に基づいて、本年度は三次元光学式モーションキャプチャシステムを購入し、手指動作計測実験が行える環境の整備を行った。本実験装置を用いて手指動作計測および分析の基礎的検討を行った。また、基本的なタイピングアプリケーションをC++のライブラリであるSiv3Dを用いて開発した。 次年度は、開発した基本的なタイピングアプリケーションに手指動作データの計測・解析機能および視線データの計測・解析機能を組み込む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の研究実施計画は、「初年度の前半は基本的なタイピングシステムの試作および手指動作データの計測および解析を行い、後半は視線データの計測および解析を行う」としていた。購入したモーションキャプチャシステムの環境構築が完了したのが初年度の7月頃であり、そこから手指動作計測および分析の基礎的検討を行ったため、初年度は実験環境の構築および基礎検討に時間を要した。一方で、基本的なタイピングシステムの試作に関しては初年度に概ね進んでおり、C++のライブラリであるSiv3Dを用いてタイピングアプリケーション開発を行っているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度は基本的なタイピングシステムの試作、手指動作データの計測および解析を行った。次年度は、開発した基本的なタイピングアプリケーションに手指動作データの計測・解析機能および視線データの計測・解析機能を組み込む。計測した手指関節の位置データは、申請者のこれまでの研究[Takeda et al., 2019]に基づき、打鍵の速度や正確さについて動力学的な観点からより詳細に解析する。打鍵者が特定の指に頼ってタイピングしているのか、それとも指全体を使用しているのかを定量的に可視化するために各指の使用率を分析する。Feit et al. (2016) のタイピング実験によると、タイピング速度が速い被験者の共通点は手の位置を任意の点に固定して動かさないことであった。したがって、タイピングの評価において、手の固定があるかどうかについても分析を行う。また、ホームポジションへ戻れているかどうか(ホームポジション帰還率)、躍度もしくはトルク変化評価値による動作の滑らかさ [Flash and Hogan, 1985; Uno et al, 1989] 等の分析も行う。視線情報解析により、タイピング中にキーボード面の文字刻印を見ながら打っているかどうかを評価する。タッチタイピングスキルを獲得するためには、キーボード面を見ている割合を小さくする必要がある。以上のあらゆる側面からの生体情報解析により、打鍵者のタイピングスキルの定量化を図る。
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