2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research on development and training methods of marine engine simulator based on a real engine
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21K02876
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
今井 康之 東海大学, 海洋学部, 特任准教授 (90506510)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機関シミュレータ / 組み込み型UNIX / 機能拡張 / 擬似装置 / 遠隔監視装置 / 機関運転状態 / 操船シミュレータ / 実習教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内外の機関シミュレータを用いた訓練について、現行のパネル型シミュレータを中心に訓練内容と実施概要について視察や調査を行い拡張機能の検討を行った。また実船では実施が困難な訓練を繰り返して実施できる体験型教材の開発として、実際の機関プラントにシミュレート機能を組み込む際の課題点を整理し組み込み手法の検討と装置の改良及び新規作成を行った。さらに操船シミュレータとの連携を視野に入れ、操船シミュレート訓練時にオペレータが使用する監視制御画面等の拡張を行い遠隔で監視できる様にするとともに、訓練様相の分析手法について検討した。 既存のシミュレータでは基本的な発停作業だけでなく定常運転時における温度異常や圧力低下などのトラブル対応訓練が行えるよう訓練生の対応操作に応じてプラントの状態を再現するものが多い中、実運航時の環境を考慮し機器の状態を再現するものも見られた。開発するシミュレータは実機に擬似装置を組み込むものであり、実際に計測した運転状態をシミュレータに反映することで訓練対象の値のみの制御で対応できるものとした。これまで付加してきた機能はスイッチやバルブの操作結果が機能ごとに独立していた。機関室内に設置した擬似バルブは手動バルブを模擬したものであったため遠隔操作機能により開閉作業を行った際にバルブ開閉状態の整合性がとれないこともあった。そこで簡略化した配管設備を組み込む際にも、現場と遠隔操作の実習を切り替えて実施できるよう、電動弁と同じ役割を持たせた手動型バルブを制作し、実プラントへの組み込みを検討した。既存の配管に擬似的なバイパスを組み込む際にも、管内の流れに違和感が生じないよう設置できるようにすることで、新たに補機類に関する機能などを拡張する際にも容易に組み込みができる発展性のあるシステムとした。また訓練に活用する海事英語についても傾向分析を行った。
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Remarks |
現在、機関シミュレート機能の組み込み手法と、新たに組み込みを行った機能について、それぞれ論文査読中、10月のマリンエンジニアリング学会にて発表予定である。
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