2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Programming Curriculum for Non-IT Major Students in University
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21K02880
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
喜多 一 京都大学, 国際高等教育院, 教授 (20195241)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / Python / プログラミング教育用フォント / 動画教材 / 反転授業 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021 年度は「プログラミング演習(Python)」の授業で用いている教科書の単元の編成を前年度の科目での実践結果を踏まえ見直した.具体的にはタートルグラフィクスや Tkinter による GUI アプリケーションより前にリストを扱うよう教科書を編成しなおすとともに,授業の進行もこれに合わせ,また演習課題なども充実させた.これにより,学生の課題提出状況などが改善された. また,併せてプログラミング教育用のフォントを開発し,教科書のタイプセット,学生の学習環境,教員のサポート環境で一貫したフォントの利用が可能になった.これにより,OS によるフォントの相違,日本語でのプログラミング特有の ASCII コードと漢字コードの誤り,Python に固有の字下げの誤りなど前年度まで観測されていた学生がプログラミングの際に生じさせる誤りが減少するという効果を得た. 授業実践の中で,あまり躓くことなく実施できる課題を宿題とし,他方でプログラムの改変などより主体的に取り組む課題を学生の質問に即応できる授業時間中に実施する形で反転授業に取り組んだ.LMS や独自開発のツールを活用して課題の採点を効率化し,個々の学生に的確にアドバイスする授業運営を試みている. プログラミング教育における動画教材については,オンライン授業での授業録画という形で教材の蓄積を進めたが,それを踏まえて,今後は単元などで独立した動画教材として再集録などを 2022 年度に実施したい.また2021 年度も新型コロナウィルス感染症のパンデミックのため,企業等へのニーズ調査は 2022 年度以降の実施とする.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021 年度はプログラミング教育用フォントの開発と利用,単元編成の見直しによる学習の円滑化,プログミング教育での反転授業の実施などに取り組んだ.また動画教材についてはオンライン授業の録画という形で蓄積を進めた.他方でコロナ禍という状況もあり,企業へのニーズ調査はヒアリング主体で考えているため 2022 年度以降に実施することとした.
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Strategy for Future Research Activity |
2022 年度は動画教材の開発,企業へのニーズ調査などを計画するとともに,2023 年度に予定している,Python プログラミングの発展的内容について情報収集を進め,学生に提示する学習方略の提案を検討する.
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Causes of Carryover |
外注を予定していたプログラミング教育用フォントの開発について,京都市立芸術大学の研究者との共同研究として実施したこと,新型コロナウィルス感染症のパンデミックにより,調査等の活動を2022年度に実施せざるを得なかったことから次年度使用額が生じた.2022 年度には国内調査や国際会議(投稿中)での発表での支出を予定している.
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Remarks |
本経費の補助を得て授業用に開発・使用している教科書ならびにその英訳を京都大学学術情報リポジトリ KURENAI で公開しているものである.
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