2021 Fiscal Year Research-status Report
Development and Evaluation of Science education support programs utilizing Teacher license renewal training in Collaboration with Extramural Educational Organization
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21K02884
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
土田 理 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 教授 (10217325)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 科学教育 / 教員研修 / 学外施設 / 教員免許状更新講習 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は,学外科学教育施設における学校園種を越えた更新講習プログラムの開発と実施,評価を中心に研究を進めた。 これまでの鹿児島市立科学館での更新講習における,受講教員の事前アンケート,当日のワークショップ作品,事後アンケートを元に,幼児教育施設,小学校,中学校に勤務する教職員を対象に開発した科学教育支援プログラムの試案を実施した。試案プログラムは「講義1学びの場としての科学館の役割」「講義2科学館の機能(プラネタリウム)」「講義3科学館の機能(常設展示)」「演習1おすすめ体験・学びのコース作成」「演習2:作成したコースの発表と意見交換」から構成されている。令和3年11月に実施した教員免許状更新講習には,幼児教育施設4名,小学校9名,中学校4名,高等学校1名計18名の登録参加があり,事後の評価結果(最高点4)として,内容・方法について3.8,知識・技術の習得について3.7,運営について3.8の高い評価が得られた。 またグループワークにおける共同作業中の新型コロナ感染防止対策として,受講者のパソコンやタブレット端末からクラウド上の共通プレゼンテーションファイルに各班毎にアクセスし,共同でプレゼンテーションを作成するテンプレートの開発を行った。 さらに今後の新型コロナ感染拡大によって対面実施が困難となった場合の対応として,教育施設展示のVR映像提示を加えた遠隔研修について開発を開始した。対面と同等の履修成果を担保できる内容と方法については,作成経費と器材の都合から常設展示の動画VRと静止画VRについてバランスをとる必要があることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題申請段階での当初計画の内容を,9割程度は実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年2月に教員免許更新制の廃止が閣議決定され,新しい研修制度についての議論が開始された。そのため本課題名に示した「免許状更新講習を活用」することが,困難になった。 一方,本課題研究に関連した令和3年度教員免許状更新講習の当初予定日(8月18日)に鹿児島市全域に避難勧告が出されたため実施出来なかった際の参加予定者アンケートの自由記述には,「今回初めての免許更新でたくさんの講習の中から選ぶ時,一番受けたいと思ったのが,この学外教育施設を活用した科学教育です。(中略)ぜひ,開講していただけたら嬉しいです」など,再開講の意見が多くよせられた。これらの意見を受けて,鹿児島市立科学館と再度日程調整を行い,11月27日に講習を行うことができ受講生からも高い評価を得た。 これらの実績からも,令和4年度以降も研究課題に関して免許状更新講習が果たした役割と科学教育支援に求められている学外教育施設での教員研修の意義について研究を進めていく計画である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で旅費などに支出が出来なかったため。
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