2023 Fiscal Year Annual Research Report
Education in Acoustics and Speech Science with ICT using Vocal-tract Models
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21K02889
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
荒井 隆行 上智大学, 理工学部, 教授 (80266072)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 科学教育 / 音響教育 / 音声生成 / 声道模型 / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
私たちが音声を介したコミュニケーションを図る際、どのように音声を生成しているか。その機構をわかりやすく教えることに主眼を置き、声道の物理模型やリード式音源を中心に科学教育や音響科学への応用を進めた。国内外の協力者に評価を仰ぎながら、インドの科学館や日本の国立民族学博物館(特別展)、ドイツのDresden工科大学、チェコのCharles大学などでは展示の一部となり、多くの来館者の音声生成機構への理解を深めた。プロジェクトの前半ではCOVID-19による様々な制限の下、世界中でオンライン教材のニーズが高まるのに呼応して音響音声学デモンストレーションAcoustic-Phonetics Demonstrationsのwebsiteのコンテンツをさらに充実させた。特に、音響学の基礎に関する教育プログラムはアメリカ音響学会の原著論文として出版され、さらには中高生向け動画制作にまで至った。また、エアロゾルや飛沫の飛散について、レーザ光を用いて測定する際に声道模型を用いると人的リスクを回避して安全に、かつ、より高度な実験が可能となる。声帯が振動する際に飛沫が生まれやすくなる様子の可視化にも貢献した。本プロジェクトでは特にICTとの融合を加速し、複数の方法で声道模型をPCによって制御させるシステムを実現した。中でもロボットアームを用いた例では、ブラジルとオンラインworkshopを開催。上智大学の研究室内にある声道模型を現地から送信された音声コマンドで遠隔操作し、模型に母音を出力させる実演も成功させた。PC制御により音声のダイナミックスを再現することが可能となり、声道模型で母音と子音を含むフレーズを生成したり、メロディーを付加して歌唱させたりと発展を遂げている。この「声道模型を喋らせる」機構にカムを応用させることにも成功し、アルゴリズムと音声合成を結びつけて学ぶ教育への架け橋となった。
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Remarks |
声道模型は、米国MIT、Pennsylvania州立大学、Arizona大学、Texas大学、ブラジルParaiba大学、チェコCharles大学、台湾国立陽明交通大学他と連携し、評価中。米国音響学会とも連携しアウトリーチに使用され、高い評価を得た。高校生を対象とした授業では実習も行い、PC上で生成された音源をスライド式声道模型に入力して音の違いを体感するという、ICTと物理実験の融合を実現した。
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