2023 Fiscal Year Annual Research Report
CO2濃度の実測データを利用した低炭素地域づくりのための市民科学プログラムの開発
Project/Area Number |
21K02892
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Research Institution | Nagoya Sangyo University |
Principal Investigator |
岡村 聖 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (80314087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 雅一 名古屋産業大学, 現代ビジネス学部, 教授 (60340387)
高木 祥太 名古屋産業大学, 環境経営研究所, 研究員 (70870260)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 市民科学プログラム / CO2濃度 / 低炭素 / 生活環境圏 / 地域団体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、筆者らがこれまで取り組んできた学校教育を対象としたCO2環境教育の成果を成人教育に援用し、地球温暖化防止活動を実践している地域団体との連携の下に、市民が生活環境圏におけるCO2濃度の調査活動に参画し、CO2の排出源、吸収源の具体的影響の検証を通じて、低炭素地域づくりに向けた環境行動を実践するための方法論を明らかにすることを目的とした。具体的には、岡崎市内の市民や企業によって構成する岡崎市地球温暖化防止隊(個人会員41名、法人会員52事業所)と連携してこれに取り組んだ。 最終年度の研究の成果として、環境情報科学論文集での論文公表および環境情報科学研究発表大会での学会発表を行った。具体的には、横軸に主風向の風速の階級値,縦軸に主風向の風の発生頻度,CO2濃度を階調で表したものを「CO2濃度分布図」として分析し,地域毎に特徴がある分布形が経年的に再現されることを明らかにし、環境情報科学論文集に公表した。また、2023年12月18日の度環境情報科学研究発表大会にて、研究成果の学会発表を行った。 次いで、市民を対象としたCO2測定・見える化報告会において、CO2濃度の実測データを利用した低炭素地域づくりのための市民科学プログラムを実践した。具体的には、2024年2月17日に、岡崎市地球温暖化防止隊会員(出席者17名)及び岡崎市役所職員(出席者2名)が岡崎市せきれいホール周辺のCO2濃度および風向風速調査を行うと共に、googleマップ上にCO2濃度および風向風速の調査結果を重ね合わせることで、インターネットに接続されたスマートフォンやパソコン等があれば誰でも閲覧可能なCO2濃度マップを作製した。そして、研究成果を踏まえたCO2濃度マップの考察を行いながら低炭素地域づくりに向けた環境行動について実感を持って話し合う、一連の市民科学プログラムを実践した。
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