2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of social implementation education using digital fabrication and visualization of its retrospective process
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21K02914
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
松原 裕之 福岡工業大学, 情報工学部, 講師 (10435117)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | デジタルファブリケーション / 社会実装教育 / 製品既発プロセス / 振り返り / 技術者倫理 / 4M要因 / 自然言語処理 / 感情極性辞書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、デジタルファブリケーション機器を活用して、限定された設備の環境下でモノづくりにおける社会実装教育の開発プロセスを体験できる教材を開発することである。社会実装教育を深化させる手法の構築と体系化に取り組み、開発プロジェクトの振り返りプロセスから言語化された所見を元に、現状維持、問題点、課題、等の分類で管理要因の状況や欠落を可視化する。また開発プロジェクトの良否を所見の記述から推定する。 2022年度のアプローチは、得られた所見からプロジェクト活動の問題点やリスク要因を機械学習等で自動抽出するために、安全工学の4M要因に着目した。まず、熟練者による手作業で所見を4M要因のMan(人的要因)、Machine(設備的要因)、Media(作業的要因)、Management(管理的要因)のタグ付けしたものを準備した。次に、所見を形態素解析し、得られた4種類の品詞(名詞、動詞、形容詞、形容動詞)の原型をベースにバギングベースのアンサンブル学習アルゴリズムに適用した。最後に、そのパラメータ調整と性能評価のアイディアにまとめ、研究会においてその有効性を議論した。2022年度中にパラメータ調整と性能評価は完了しなかったため、2023年度にも引き続き、実装して評価する。 本研究の2022年度の取り組みや得られた知見、デジタルファブリケーション機器を活用して試作したIoT機器、技術者倫理教育における仮想事例によるプロジェクト活動の振り返りの所見の一分析などは、査読付論文1件、学会発表3件、にまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画通りに進展しているため、「おおむね順調に進展している」と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に沿って、社会実装教育のPBLの教材をブラッシュアップしつつ、年2回の頻度で、PBLの教育を実践して改良する。加えて、振り返りのKPT所見に対して、自然言語処理に適した感情極性辞書を構築すること、機械学習による分類を適用すること、の2点から社会実装教育のPBLにおいてそのプロジェクト活動の良否の推定を試みる。それらの成果を研究会や学会論文誌等で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
旅費について、学会発表3件は全てオンライン開催またはそのオンラインと現地開催の併用であったため、補助事業から支出はなかった。そのため、旅費の出費は調査活動として計上していたMaker Faire Tokyo 2022の参加の1件のみとなった。 加えて、補助事業期間中に1回計画していたデジタルファブリケーション機器のリプレースは、後述する理由により次年度以降に延期、または実施内容そのものを再検討する。その理由は、当初、計画していた本補助事業の整備の一部を代表者の本務校の「教育研究改善取組による設備更新」による予算によって、社会実装教育のPBLを実施している当該教室の什器類、パソコン、デジタルファブリケーション機器などを一式更新することとなったためである。 補助事業の次年度使用額は、計画書の趣旨に沿って再計画して、補助事業期間中に充てる予定である。
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