2021 Fiscal Year Research-status Report
シミュレータと実機の双方を活用するAIロボットプログラミング学習環境
Project/Area Number |
21K02933
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮脇 健三郎 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (30585005)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 教材情報システム / ロボット / シミュレータ / プログラミング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではシミュレータと実機の双方を活用するAIロボットプログラミング学習環境の実現を目標とし,次の4つのサブテーマを掲げている. (a)容易に機能拡張が可能な小型AIロボットとシミュレータの開発. (b)コンペティション(競争)形式で学習意欲を高めるPBL学習コンテンツの開発. (c)円滑なPBL推進のためのタスク分担,および遠隔地間の共同開発方式の確立. (d)構築したPBL環境の評価と総括. 今年度はサブテーマ(a)および(b)に取り組み,小型ロボットの開発とシミュレータを使った学習環境の構築に加えて,教育コンテンツの設計を行った.開発したロボットは研究計画立案時のプロトタイプに液晶モニタを追加し,より簡単に操作できるものとした.また,ロボットシミュレータも構築した.このシミュレータはROS(Robot Operating System)の2.5次元シミュレータ「Stage」をベースにしたもので,さほど高いスペックの計算機でなくとも実行可能なものとなっており,一般的な大学生が自分のPCで学習するのに非常に適した環境である.以上のシミュレータを使ったロボットプログラミングの学習コンテンツを設計し,研究代表者が所属する大学の国際PBL(Project Based Learning)にて実際にタイと日本の大学生に利用してもらったところ,全員が問題なく環境を導入してロボットプログラミングを学習することができた.以上の成果を「Online learning environment for robotics programming using ROS simulator」と題して国際会議(ICIAE 2022)で発表した.さらに,実機ロボットを用いた研究成果を「人間との協調作業が可能な屋内外対応ゴミ回収支援ロボットの開発」としてインタラクション2022にて発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先述したとおり,今年度は当初目標通りサブテーマ(a)(b)を達成しており,研究計画は順調に推移している. 今後も計画通り進められるように注力したい.
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Strategy for Future Research Activity |
実機ロボットに関してさらに低コストで開発できないか,設計を見直している.また,より幅広い学習コンテンツに対応できるよう,車体の移動方式等を選択可能な柔軟な構造も検討中である. これらを踏まえて,シミュレータもバージョンアップを重ねるなどより実践的なロボットプログラミングが学習できるように研究を進める予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ渦により海外出張ができず,当初予定していた国際会議に参加することができなかったため余剰が生じた. 2022年度以降は徐々に国内外の移動の規制が緩和されてくると思われるため,情報収集や成果発表等に有効活用して行きたい.
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Research Products
(2 results)