2022 Fiscal Year Research-status Report
The Development of Early Childhood Science Education Program Based on the Features of Children's Exploration
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21K02934
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Research Institution | Osaka Ohtani University |
Principal Investigator |
小谷 卓也 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50411484)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 美子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50247889)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳児 / かがく遊びおもちゃ / 形遊び / 探索 / マイクロジェネティック法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の主な研究実践の具体的な内容は、以下の通りである。 [1]東アジア科学教育学会(EASE)の「2022 EASE International Conference」(オンライン開催)では、「形遊び」おもちゃを開発し、「探索行動の特性」を抽出することを目的とした研究の結果を報告した。具体的には、「形遊び」おもちゃを使った「形」についての探索を1歳児6名に対して実施し、マイクロジェネティック法により分析を試みた。本会において、1歳児の「形遊び」における「探索行動の特性」として、1歳児であっても(1)「立体」と「窓」という2つの選択肢がある場合、どちらか一方を固定して探索するという科学的な操作ができる、(2)「立体」の側面の形と「窓」の形が同じであれば、常に「立体」は「窓」を通過できることを調べることができる、という2つの仮説を報告した。 [2]環太平洋乳幼児教育学会(PECERA)の「The 22nd Annual Conference」(オンライン開催)では、「形遊び」おもちゃを開発し、その改善点を子どもたちの実際の探索行動の特徴から抽出することを目的とした研究の結果を報告した。具体的には、「形遊び」おもちゃを使った「形」についての探索を1歳児3名に対して実施し、その探索過程をマイクロジェネティック法により分析を試みた。本会において、「形遊び」おもちゃを改良する視点として、(1)立体をはめ込む「窓」の位置をパイプの「底面」から「側面」に変更すること、(2)側面に取りつけた「窓」とパイプをつなぐ曲がった管の部分はなるべく広くすること、の2点を報告した。 [3]日本発達心理学会第34回大会(立命館大学)では、「乳幼児期からの「物」や「現象」との関わりを科学教育の視点から考える」と題して、科学教育の視点から乳児期の「光遊び」の教育的価値について幼小接続(特に「かがく遊び」と「理科」の学びの接続)の観点から論じるとともに、2件の「光遊び」実践報告に対する分析結果について報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度の本研究の目的及び計画は、(1)0・1・2歳の各学年から抽出された同じ乳児を対象に、昨年度と同じ「かがく遊び」を実施し、マイクロジェネティック法により①対象となる物質や現象に対する乳児の探索の手段が時間的にどの様に変化していくのか、②探索プロセスは時間的にどの様な変化をするのか、③探索過程における保育者との関わり方がどう変化したのかについて明らかにする、(2)物質や現象に関わる探索活動を重視した先進的な実践を行っている国内外の保育所・認定こども園において、ヒアリング調査を実施し、研究協力園以外の園における乳児の探索行動の特性を明らかにすることであった。 (1)については、1歳児を対象とした「形遊び」おもちゃを開発し、「探索手段」を含む「探索行動特性」を抽出した。この研究成果については、東アジア科学教育学会(EASE)の「2022 EASE International Conference」(オンライン開催)において口頭発表を行い、さらに「EASE Letters」(Volume 2. No. 1. January, 2023)に投稿して受理された。また「探索行動特性」をもとに「形遊び」おもちゃの「改善の視点」を抽出した。この研究成果については、環太平洋乳幼児教育学会(PECERA)の「The 22nd Annual Conference」(オンライン開催)において口頭発表を行った。 一方、「探索プロセスの時間的変化」及び「ヒアリング調査」については、不十分である。しかしこれら2点の課題については、2023年度も引き続き研究を行っていくことで概ね完了の目処は立っている。 以上の理由から、2022年度の研究は、概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度の研究成果を踏まえ、2023年度は以下の様な研究計画を立案し、遂行していく。なお、本年度の研究成果については、国内外の学会等で発表していく予定である。2022年度に引き続き、「探索プロセスの時間的変化」及び「ヒアリング調査」を継続していくとともに、(1)研究の第1~2期にかけて行われた乳児(0~2歳)の探索行動調査から得られた全データを集約してマイクロジェネティック法で総合的に分析し、そこから月齢別の探索行動の特性の時間的変化を連続的に記載した「探索行動特性指標」を作成する、(2)「探索行動特性指標」に基づき、0~2歳の乳児の発達に適した「かがく遊び」専用教材である「かがく遊びおもちゃ」を考案し、研究協力園において乳児を使った有効性・妥当性の検証実験を行う予定である。
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Causes of Carryover |
・2022年度実施予定の探索行動調査が、新型コロナウイルス感染拡大の影響により実施できなかったものがあったため。
・2022年度に購入した探索行動調査に必要な機材購入が、予定した額より安価に購入できたため。
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Research Products
(5 results)