2021 Fiscal Year Research-status Report
日本版STEM教師PDプラン開発に向けた「専門性」および「経験」に関する理論生成
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21K02955
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Research Institution | Hamamatsu Gakuin University |
Principal Investigator |
竹本 石樹 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 教授 (90805277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊野 善介 静岡大学, 教育学部, 特任教授 (90252155)
堀田 龍也 東北大学, 情報科学研究科, 教授 (50247508)
山崎 準二 学習院大学, 文学部, 教授 (50144051)
小川 博士 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 准教授 (90755753)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | STEM授業開発 / 教師の専門性 / 教師に必要な経験 |
Outline of Annual Research Achievements |
STEM授業開発を行う教師にどのような「専門性」が必要であるかを探索するための材料として以下の2つを準備した。1つ目は、STEM授業の開発に関して記述されている文献である。2つ目は、実際に行なったSTEM授業開発の過程における発話記録である。 1つ目の文献については、インターネット論文検索サイトで「STEM」「STEAM」「授業」「実践」等をキーワードとして検索し、ヒットしたものを抽出した。そして、それをテキストデータ化した。2つ目の発話記録については、教師、研究者、技術者が協働して取り組んだSTEM授業開発過程における実際の発話を記録し、それをテキストデータ化した。 現在、KJ法の考え方に基づいてこれらのデータを分析し、「専門性」を明らかにすることを試みている。具体的には、質的分析ソフトNVivoを活用し、2種類のデータを「専門性」に着目してコーディングを行っている。そして、コード、サブカテゴリ、カテゴリを生成することを試みている。これによって、STEAM授業開発を行うために必要な教師知識の構成要素を明らかにしていく。 資料収集作業に時間を要しており、現時点で必要なデータ量を収集できていないと考えているため、引き続きデータ収集を行っていく。分析作業については、一部のデータを活用した分析が終了した。そのため、学会(日本科学教育学会)で発表(タイトル:「STEM授業推進教師に必要な教師知識の導出」)する計画である。今後、分析対象のデータを増やし、コーディング作業を積み上げ、STEM授業開発を行う教師の「専門性」に接近していく計画である。 なお、本研究では、「専門性」の他に、その「専門性」に迫るために教師にはどのような「経験」が必要かを探究することになっているが、現時点で、着手できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究において分析対象とするデータは、文献をテキスト化ものと、STEM授業開発過程における発話をテキスト化したものである。 しかし、文献をテキスト化したものについては、数多く存在し、その収集に予想以上の時間がかかっているため、研究の進捗が当初の計画よりもやや遅れてしまっている。また、発話をテキスト化したものについては、一部の研究協力校が新型コロナウィルスの影響で実践を断念してしまった。これにより、STEM授業開発過程における十分な発話記録を収集できなくなったため、研究の進捗が計画よりもやや遅れてしまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
文献をテキスト化したデータ、STEM授業開発過程の発話をテキスト化したデータをさらに収集・蓄積していく。これについては、さらに時間をかけてデータを収集するしかないと考えている。必要に応じて学生アルバイトを活用し、研究作業スピードをあげていく。 さらに、STEM教育先進国アメリカで注目されている文献や、そこで行われているSTEM授業開発過程における発話にもコミットし、必要なデータを収集していく計画である。そのため、ミネソタ州のSTEM教育コーディネーターに協力を依頼している。
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Causes of Carryover |
当該年度に、研究分担者3名とSTEM教育先進国であるアメリカに渡り、STEM授業開発者へのインタビュー調査を行う計画であった。しかし、新型コロナウィルスの影響で現地にいくことができなかったため、当初計画予算は、次年度使用となった。
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