2023 Fiscal Year Research-status Report
自嘲的ユーモアの2次元モデルの検証とそれに基づく介入プログラムの開発
Project/Area Number |
21K02975
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Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
塚脇 涼太 比治山大学, 現代文化学部, 教授 (60599702)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井邑 智哉 佐賀大学, 学校教育学研究科, 准教授 (80713479)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ユーモア / 自嘲的ユーモア / 心理学的well-being / 抑うつ / 不安 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,自嘲的ユーモアの2次元モデル(Tsukawaki & Imuraa, 2020)の妥当性を検証し,人々の良性の自嘲的ユーモアの育成を目指した介入プログラムを開発することである。 令和5年度は,自嘲的ユーモアの2次元モデルの妥当性を検討するために実施した実験を原稿にまとめ,学術誌Sage Openに投稿した。編集者と5名の査読者からのコメントに基づき,分析方法や結果の解釈について改訂を繰り返し,令和6年度4月18日付けで原稿が受理され,研究成果が世界に公開された。 令和3年度に実施した2次元の自嘲的ユーモアの使用が心理的well-beingに及ぼす影響を調べた縦断的研究と,令和4年度に実施した自嘲的ユーモアの使用が状態不安に及ぼす影響を調べた実験的研究の両方において,良性の自嘲的ユーモアが不安や抑うつを改善するという因果関係が示されたため,その育成を目指した介入プログラムの開発を開始した。 広範な文献研究から,介入プログラム案を作成し,研究分担者とディスカッションしながら,改良を重ねている。文献研究から,良性の自嘲的ユーモアを使用するためには,自分の嫌いなところを受け入れる必要があり,嫌いなところを受け入れるための一つの有効な方法はそれらをリスト化して書き出すことであることが分かった(Mcghee, 2010)。介入プログラムでは,自分の嫌いなところをリスト化して書き出すことから始め,次の段階では,それらを親密な他者に話すことで,受け入れを促進する。受け入れが十分に促進されたら,それを面白おかしく他者に話すという課題に進む予定である。大枠としてこのような草案を作成し,現在,対象者,介入期間,介入時期などの詳細についてディスカッションを重ねている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究はやや遅れている。その理由は,令和4年度に実施した研究の結果を学術誌Sage Openに投稿し,編集者や査読者からのコメントを受けて原稿を改訂するのに時間を要してしまったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は,良性の自嘲的ユーモアを育成するための介入プログラムを完成させ,その効果を検証する。介入プログラムによって,参加者の抑うつが低下し,幸福感が上昇するのかを調べる。
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Causes of Carryover |
令和5年度に開発し,実施予定であった介入プログラムの完成が遅れた。そのため,プログラムの参加者に支払われる予定の謝礼金が執行されずに繰り越された。また,介入プログラムを開発するために,研究分担者と対面で打ち合わせをする予定であったが,それも行えなかったため次年度使用額が生じた。繰り越された予算は,次年度に,研究分担者と打ち合わせを行うための宿泊費と交通費として執行する。また,介入プログラムを実施し,参加者に謝礼として支払う。
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