2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもの先天性難聴の遺伝学的検査の意味:親の視点からどう捉えられているか
Project/Area Number |
21K02981
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
山本 佳世乃 岩手医科大学, 医学部, 講師 (90559155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 明宗 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20208937)
小林 有美子 岩手医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20740765)
浦野 真理 東京女子医科大学, 医学部, 臨床心理士 (20752752)
相澤 文恵 岩手医科大学, 教養教育センター, 教授 (80216754)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 遺伝カウンセリング / 先天性難聴 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どもの先天性難聴の遺伝学的検査の心理社会的影響を親・保護者はどのように捉えているのか、その主観的な意味づけを明らかにする。これにより、医療の提供側ではない患者・家族の視点から見た先天性難聴の遺伝学的検査の現状を浮き彫りにすることを目的としている。この目的を達するために、本研究は3つの研究を実施する。研究1は、縦断的研究として、難聴遺伝学的検査前後の質問紙調査を行う。研究2は、横断的研究として、既に難聴遺伝学的検査を受けた群に対する検査の影響を調べるための質問紙調査を行う。研究3では、既に難聴遺伝学的検査を受けた群に対してインタビュー調査を行い検査結果が日常生活の中でどのような影響をもつかを詳細に調査する。初年度である今年度は、研究1に着手した。研究1で用いるアンケート項目である、「自己コントロール感尺度」、「遺伝学的検査結果についての親・保護者の理解:親・保護者が子の遺伝学的検査の結果が陰性、陽性、判定保留のいずれに該当したと解釈したかを問う質問」、「先天性難聴の遺伝学的検査が与える利点と有害性に関する質問項目」はいずれも海外の論文で用いられている項目である。そのため、原文翻訳とバックトランスレーションを行い、各項目の開発者から使用許諾を得ることができた。研究1の研究計画書、説明書、同意書・同意撤回書を作成した。アンケートをwebアンケートのプラットフォームにて作成した。また、研究1に関する倫理審査を受け、研究実施の承諾を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アンケート項目の翻訳・バックトランスレーションと開発者からの許諾を得るまでに約半年、また倫理審査の承認を得るまでに3か月の時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究1は対象者に対しての研究参加募集を開始する。研究2については、研究1のアンケート項目とほぼ同様のアンケート項目を研究1とは異なる群に実施することから、翻訳や許諾に時間を要さずに実施できる。現在、研究2の倫理審査にむけて調整中である。研究2は、研究3のインタビュー調査募集も兼ねるため、研究3の倫理審査も続けて承認を得る。
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Causes of Carryover |
今年度は調査準備期間となり、実際の募集開始に至らなかったことため。次年度は、調査で用いる心理尺度STAIの購入、アンケート解析とインタビュー解析用のソフトウェアと解析用PCなど今年度分の使用項目も含めて使用する予定である。
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