2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K03003
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Research Institution | Morioka College |
Principal Investigator |
奈田 哲也 盛岡大学, 文学部, 准教授 (20567391)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 知識獲得過程 / 協同活動 / 感情 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ネガティブ感情を生起させることになる声かけが個の知識獲得を如何に促すのか,ネガティブ感情によるやりとりを通した知識獲得過程を解明していくものである。そして,2021年度の研究計画では,個の中に生起させられるネガティブ感情の強度の確認をすることになっていた。具体的には,申請者が,週1回ほど参与観察を行い,ラポールが形成されている状態の子どもを対象に,倫理的範囲内で生起させられる最大限のネガティブ感情はどのような言い方をすれば生起させられるのか,また,その回数はどのくらいであれば良いのか,についての確認を行っていくというものとしていた。 上記の研究計画に基づき,2021年度は,申請者は幼稚園に週1回程行き,保育者の普段の関わりを観察した。加えて,申請者自身も,実際に子どもとも関わることで,普段の子どもの様子を知るとともに,どのような声かけがどのような反応を引き出すことになるのかについて情報収集を行った。さらに,同幼稚園において,5月と7月と11月の各月に,1週間ほど,子どもに関わる者が,普段,子どもにどのような声かけを行っているのかを知るためにう,普段の保育室内の様子をビデオで撮影した。 現在,申請者自身の声かけに対する子どもの反応を踏まえながら,ビデオ内容を見て,保育者と子どものやりとり,どのような声かけの仕方が普段から行われているのか,また,その子どもの反応はどのようなものであったのかについて分析を行っているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記したように,当初の研究計画に基づき,週1回ほど参与観察を行い,ラポールが形成されている状態の子どもを対象に,倫理的範囲内で生起させられる最大限のネガティブ感情はどのような言い方をすれば生起させられるのか,また,その回数はどのくらいであれば良いのか,についての確認を行えたためである。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度も,2021年度と同様に,当初の研究計画通りに,やりとりを通して知識獲得が促される過程において,ネガティブ感情が如何なる働きを担っているのかについての検討を行っていく予定である。具体的には,2021年度の検討で明らかとなった声かけの仕方で,実際に子どもとやりとりを行い,その結果の知識獲得の程度等の検討を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナの影響もあり,当初予定していた学生バイトをやといデータ分析をしてもらうといったことがなくなったためである。本年度はデータも増えると予想されるため,本年度は学生にデータ分析の補助をお願いしたいと考えている。
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