2021 Fiscal Year Research-status Report
小学校における宿題の教育的効果の縦断的検討と宿題を用いた学習指導の提案
Project/Area Number |
21K03029
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
淡野 将太 琉球大学, 教育学部, 准教授 (20618532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越中 康治 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 准教授 (70452604)
CHUANG Chiching 琉球大学, 教育学部, 外国人研究員 (10834343) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 宿題 / 心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,小学校における宿題の教育的効果の縦断的検討と宿題を用いた学習指導の提案である。先行研究では小学校においては,中学校および高等学校とは異なり,宿題を行なう時間および頻度と成績の関連がほとんどないことが示されている。また,児童のストレスの増加など宿題を増やすことによるネガティヴな影響も指摘されている。学業成績のみならず宿題で形成される学習習慣等も宿題の教育的効果と捉えることが可能であることに加えて,宿題と学業成績が学習習慣等の変数を媒介して関連する可能性があり,その関連を時間を考慮した縦断研究によって検討する。 当該年度の調査は,1年目の調査に該当し,小学校における宿題と成績の関連を検討した。調査では小学4年生,5年生,および6年生を対象者とし,1日あたりの宿題を行なう時間と1学期末の成績の関連を検討した。その結果,4年生では有意な負の相関があり,5年生および6年生では有意な相関はなかった。また,4教科(国語,算数,理科,社会)の成績について検討可能だった小学校において小学4年生,5年生,および6年生を対象者とし,1日あたりの宿題を行なう時間と4教科の成績(合計)の相関関係を検討した。その結果,4年生,5年生および6年生のいずれにおいても有意な相関はなかった。次年度は,本年度と同一の調査対象者を対象に,宿題で形成される学習習慣等の変数および成績を測定する調査を実施し,宿題の教育的効果の縦断的検討を行なう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染症対策に伴う調査の変更および研究協力校の方針に伴う対象者の変更はあったが,目的を達成する研究を実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請時の研究の目的を達成するため,研究協力校と調整しながら研究計画を推進する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症対策に伴う調査の変更および学会参加の変更があり,研究分担者との打ち合わせや学会発表に係る経費を使用しなかったため次年度使用額が生じた。これらは研究分担者との打ち合わせや学会発表に係る経費として使用する計画である。
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Research Products
(1 results)