2023 Fiscal Year Annual Research Report
Implementation of evidence-based rumination-focused cognitive-behavioral therapy
Project/Area Number |
21K03045
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
梅垣 佑介 奈良女子大学, 生活環境科学系, 講師 (00736902)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知行動療法 / 反すう / うつ / 不安 / 介入研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画の最終年度である2023年度は、以下の活動を行った。 第一に、反すう焦点化認知行動療法(RFCBT)の(1)効果の測定方法に関わる研究として、代表的な反すう尺度であるRuminative Responses Scaleを日英の成人を対象に一定期間を空けて実施し、反すうの性質や関連変数との関係について横断的・縦断的に検討を行った。これらの調査から、反すうと抑うつの関連には一定の文化差がある可能性が考えられるものの、我が国の人口においても反すうは抑うつを予測する重要な要因であることが示された。2024年5月時点で、横断的研究については英文誌に投稿中、縦断的研究については投稿準備中である。 (2)実践に関する研究として、RFCBT自助プログラムの有効性を多層ベースライン法を用いて検討し、有効性が長期にわたって維持されていることを示した。この内容は、2024年5月時点で和文誌に投稿中である。 (3)普及に関する活動として、RFCBTのマニュアルを共同研究者らとともに翻訳し、2023年に刊行した(大野裕(監訳)・梅垣佑介・中川敦夫(訳)(2023)うつ病の反すう焦点化認知行動療法.岩崎学術出版.)。 さらに、上記の(1)~(3)にまたがる活動として、2023年6月に韓国で開催されたThe 10th World Congress of Cognitive and Behavioural Therapiesにおいてシンポジウムを開催し、研究代表者の取り組みについて講演を行うとともに、RFCBTの創始者であるEdward Watkins教授や、日本の研究者・実践家と議論を行った。その他にも、日本認知療法・認知行動療法学会でRFCBTをテーマにした大会シンポジウムに登壇した他、RFCBTに関わる紀要論文(梅垣,2024)を執筆した。
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Research Products
(13 results)