2021 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患者の寛解維持を支える健康心理学的援助プログラムの開発
Project/Area Number |
21K03073
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Research Institution | Saitama Gakuen University |
Principal Investigator |
羽鳥 健司 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (10458698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小玉 正博 埼玉学園大学, 人間学部, 教授 (00114075)
石村 郁夫 東京成徳大学, 応用心理学部, 准教授 (60551679)
中澤 良子 (大場良子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (80381432)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / クローン病 / 潰瘍性大腸炎 / 心理学的援助 / 健康心理学 / 寛解期 / QOL / 日常生活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日常生活を送る寛解期の炎症性腸疾患(クローン病と潰瘍性大腸炎、以下IBDとする)患者への健康心理学的援助プログラムを作成することである。目的への到達を目指して、本年度は、国内のIBD者への聞き取り調査、および様々な年齢層のIBD者を対象とした日常での困り事とその対処法について自由記述調査を行い、得られた質的データをKJ法、数量化Ⅲ類、クラスター分析を用いて分類することの2点を目標として掲げた。 目標到達に向けて、始めにIBD患者に試験的に聞き取り調査を実施し、患者が主観的に知覚している困り事と現在採用しているその対処法を大まかに把握した。次にこれを基に日常生活を送る寛解期のIBD者30名を対象とした困り事とその対処法の自由記述による小規模な質的研究の予備的検討をすでに終了した。この予備的検討については、当初予定していた分析法を用いてピアレビュー付きの学術雑誌に投稿し、アクセプトされている。次に、より大規模な自由記述による質的データを国内の病院および製薬会社と連携して取得した。調査内容は、罹患後の経過期間ごとに、クローン病患者と潰瘍性大腸炎患者に分けて、日常生活を送る上で遭遇する主観的な困難事とそれに対して採用している対処法を網羅的に把握することであり、病気ごとの困り事と対処法を分類し、共通点と相違点を明確にすること目的としている。現在取り組んでいる調査には、寛解維持および健康行動が乱れる前後の感情反応に寄与する心理的要因の他に、病歴、家族形態、職業などの社会的属性を組み合わせている。現在、得られたデータを入力中であり、分析後速やかに国内外のいずれかの学術雑誌に投稿する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
IBD患者への心理学的援助研究を中心として、国内外の慢性疾患を対象とした心理学的援助研究をレビューし、本研究課題における援助プログラムを構成すると想定される心理学的要因を整理した。次に国内の都道府県のIBD患者会に参加して試験的にヒアリングを行い、日常生活を送るIBD患者が望む心理学的な支援の内容の聞き取りを実施した。更に30名のIBD患者を対象として日常生活を送る上で遭遇した困り事とその対処法に関する自由記述調査を実施し、統計的に分類した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在実施中の自由記述調査を基に、援助モデルを構築して統計的な適合度指標を算出する。次に採用した援助モデルを基に心理学的援助プログラム案を作成してその効果を検証する予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、当初計画していた旅費を使用できなかったため。次年度以降は様子を見つつ予算を執行していく予定である。
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Research Products
(2 results)