2023 Fiscal Year Annual Research Report
Developmental and longitudinal study of rule-governed behavior on human behaviors
Project/Area Number |
21K03079
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
谷 晋二 立命館大学, 総合心理学部, 教授 (20368426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂本 由紀 武庫川女子大学, 文学部, 講師 (60823242)
井上 和哉 早稲田大学, 人間科学学術院, 助教 (60880383)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ルール支配行動 / 関係フレーム理論 / 質問紙の開発 / 実験的研究 / IRAP |
Outline of Annual Research Achievements |
関係フレーム理論の立場から言語的なルールは,規範や制度だけでなく,自己概念も言語的ルールの一つであると考えてられている。本研究は言語的ルールが人の行動に及ぼす影響を発達的な視点と実験的な視点から検討することが目的である。本研究では,発達的な視点から検討するために2つの質問紙の開発を行った。1つは日本語版児童・青年期の愛着スタイル分類尺度(J-ASCQ)である。この尺度の開発には,小,中,高校生の男女200名が参加した。開発されたJ-ASCQは児童及び青年期の愛着スタイルの分類を測定する指標として妥当であると考えられ,2024年3月の発達心理学会で報告を行った。もう1つは日本語版プライアンス尺度(GPQ-C)の開発である。日本語版GPQ-Cについては,小,中,高校生の男女283名が参加した。日本語版GPQ-Cの妥当性が確認され,2024年の学会にて発表予定である。実験的な研究ではIRAPと呼ばれるコンピューター課題を用いた実験を行った。その成果の1つは,JCBSに原著論文(英文)として掲載された。 もう1つは,立命館人間科学研究に掲載された。また,自己概念を関係フレーム理論の立場から整理し,研究の展望を行った論文を立命館人間科学研究に発表した。国際学会では,イタリア,アイルランド,オーストラリアの研究者と子どものルール支配行動や支援について,シンポジウムを行った(invited symposium)。 一般向けの研究成果報告は2件実施した。2023年4月と2024年3月(オンデマンド配信)を行った。日本語版GPQ-Cの開発とIRAPを用いた実験的な研究を行い,論文及び学会で発表することができた。また,一般向けの講演会を2回実施し,研究成果を発信することができたので,おおむね予定通り研究の目的は達成された。
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