2022 Fiscal Year Research-status Report
認知症の人の家族介護者を対象とした集団CBT・ACTプログラムの効果
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21K03094
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
森本 浩志 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (20644652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 崇 同志社大学, 心理学部, 教授 (50340477)
野村 信威 明治学院大学, 心理学部, 教授 (90411719)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知症 / 家族介護者 / 認知行動療法 / アクセプタンス&コミットメント・セラピー / 回想法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は家族介護者を対象としたプログラムおよび認知症の人を対象としたプログラムそれぞれについて、地域のコミュニティ情報誌と医療機関、家族会を通して4月と5月および10月と11月に参加者募集を行った。2022年度はCovid-19の感染拡大もあり、いずれのプログラムもオンライン開催とした。その結果、家族介護者を対象としたプログラムには計4名の参加希望があった。このうち選定基準を満たしかつ同意が得られた家族介護者2名を研究参加者、選定基準を満たさなかった家族介護者2名をオブザーバーとしてプログラムを実施した。 認知症の人を対象としたプログラムは3~7月と10~12月に2クールを実施し、合計で4名の参加者があった。第2クールに参加した1名はプログラム開始直後に介護施設に入居したため、本研究の参加者からは除外してプログラムを実施した。当初はオンラインでの交流に困難があることが懸念されたが、回を重ねるにつれて参加者同士の積極的な交流が認められたことから、オンライン形式で実施したプログラムにおいても認知症当事者が安心して参加出来る場を提供することは可能だと考えられ、オンライン形式のプログラムでも一定の効果が生じる可能性が考えられる。その一方で、参加者の微妙な表情や感情の変化を画面越しに把握することが難しいことに加えて、機器の操作等で介護者のサポートが必要になることで、介護者がプログラムに同席したり参加者の発言に干渉する場合があり、家族による影響が避けられない事などが課題だと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Covid-19の感染対策から、2021年度および2022年度ともにオンラインでプログラムを実施したが、当初予定していた人数の参加者が得られていないことが課題である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、引き続き集団CBT・ACTプログラムを実施する。2022年度までの実施からオンラインのみでは参加者募集に限界があると考えられたこと、またCovid-19に関する社会情勢の変化を踏まえて、2023年度は対面実施を基本として、希望者にはオンライン参加を認めるハイブリッド形式でプログラムを実施する予定である。
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Causes of Carryover |
Covid-19の感染拡大により一部の学会がオンラインで開催されたことで旅費の執行が無かったことや、当初予定よりも研究参加者が少なかったことに伴う研究参加者への書類送付に係る通信費および謝礼の執行額の減少などにより、次年度使用額が生じた。 2023年度は学会の参加費および旅費、研究参加者募集に係る広告費、研究参加者への謝礼、研究参加者への書類の送付に係る通信費、プログラムの効果検証で使用する有料の心理尺度の購入費および神経心理学的検査の利用ライセンス料に使用する予定である。
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