2021 Fiscal Year Research-status Report
Psychological couple counseling after azoospermia diagnosis
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21K03111
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
小泉 智恵 獨協医科大学, 医学部, 研究員 (50392478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 弘 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (00177057)
杉本 公平 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20297394)
岩端 威之 獨協医科大学, 医学部, 助教 (90713248)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 心理カウンセリング / 治療終結 / 生殖医療 / 無精子症 / 生殖心理カウンセラー / 公認心理師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、無精子症と診断された患者夫婦を対象として個々人のディストレス、夫婦関係の改善と今後のライフコース選択の葛藤軽減のための心理カウンセリングを開発し、その効果評価を行うことである。2021年度は心理カウンセリングの開発をおこなった。生殖心理カウンセラー資格をもつ臨床経験豊富な公認心理師10人が世界で公開されているガイドラインを入手、輪読し、世界的な標準かつ推奨されるカウンセリングのあり方について、毎月2回定期的な会議で討論した。入手できたガイドラインは、ドイツ不妊カウンセリング協会・ドイツ家族省公認ガイドライン(3冊)、イギリス不妊カウンセリング協会ガイドライン(4冊)、オーストラリア・ニュージーランド生殖学会不妊カウンセリング部門ガイドライン(1冊)、ヨーロッパひと生殖学会ガイドライン(1冊)で合計9冊であった。さらに、ESHREが実施した心理職向け研修から無精子症や男性不妊に関する3つの講義資料を加えた。その結果、無精子症と診断された患者夫婦を対象とした心理カウンセリングの枠組みとして、男性が参加しやすい構造と内容であること、感情表出を中心とするよりもむしろカウンセリングの意義、目的、目標の明確化と具体的なアプローチが有効であること、心理技法としては心理教育、ストレスコーピングスキルトレーニング、ソリューションフォーカスドアプローチ、ブリーフサイコセラピー、認知行動療法などにおける心理技法を用いること、グリーフケアは必要であるが感情表出のみでなく具体的なストレス対処や夫婦共活動などを用いることが有効であること、が考えられた。これらを踏まえて、これから介入研究として実施する心理カウンセリングの資材とマニュアルを作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、2021年度で開発した心理カウンセリングを用いた、その効果を評価するランダム化比較試験の計画、倫理申請、実施に取り組む。
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Causes of Carryover |
2021年度に参加予定していた海外学会の中止やオンライン方式への変更があったため、海外学会の旅費を支出する必要がなくなった。2022年度から実施予定のランダム化比較試験で被検者数の増加した場合に対する費用、海外学会が開催された場合の旅費に充てる予定である。
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