2023 Fiscal Year Research-status Report
ホモトピー的代数幾何による圏の族とその不変量の研究
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21K03173
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩成 勇 東北大学, 理学研究科, 准教授 (70532547)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | D加群 / 導来幾何 / 無限圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
三角圏の自然な定式化である安定∞圏とそこから派生するHochschildホモロジーやHochschildコホモロジーについての研究をいくつかの観点から研究を進めている。 背景としてはホモロジー的ミラー対称性や量子群を圏の族とみなすこと、E_n代数のfactorization層との関係などがある。プレプリント"On D-modules of categories III"を執筆した。ここでは安定圏の族から得られるD加群の場合にGrifiiths横断性やまた古典的Gauss-Manin(GM)接続との関係をHodgeフィルトレーション付きで証明した。正確には、安定∞圏が普通のスキームの射から得られる導来∞圏の族から得られる場合に古典理論との比較定理を証明した。そのアイデアや証明は数年前から持っていたが、この論文を書くうえ手こずったのは使っている結果の証明が怪しい/実質的にないので(とはいっても出版されていて著者らの結果ということになっていて)、自分で証明をやや拡張した形でつけたことである。これは導来代数幾何におけるループ空間とフィルトレーション付きD加群の関係である。さらにその間の関係について関手性などいくつか新しい結果も得た。また、Koszul双対性構成をtwisted/gauged(ねじれ) Landau-Gizburg模型の圏化レベルで適用することによりD加群の構成した。これは、近年ミラー対称性にあらわれるようになった非可換行列因子化を含む広大な範囲に適用可能なものである。これらの結果は``On D-modules of categories I, II, III"も含めて一つの理論として体系をなしてきたのでかたちでresearch monographとして執筆中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
自身のプライオリティのつかない部分の基礎付けにも注力を注いだので全体として目標への到達は時間がややかかっているが私が与えられた時間の中で着実に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
正標数バージョンへの拡張の探索とホモロジカルミラー対称性への応用を視座に入れ勢力的に研究に取り組む。
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Causes of Carryover |
コロナの影響がいまだに尾を引いているため。
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