2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K03235
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
宇田川 誠一 日本大学, 医学部, 教授 (70193878)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | sine-Gordon方程式 / 半離散的sine-Gordon方程式 / 離散的sine-Gordon方程式 / 楕円関数解 / リーマン・テータ関数 / ワイエルシュトラス・ペー関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題に関して、sine-Gordon方程式の楕円関数解を参考にして、半離散的sine-Gordon方程式および離散的sine-Gordon方程式の楕円関数解を見つけて、それらの解を Bobenko-Pinkall流にリーマン・テータ関数を用いて表示することに成功した。方法は sine-Gordon方程式に付随した楕円曲線を書き下し、それから得られる3次方程式の3つの解を実現するワイエルシュトラス・ペー関数を具体的に求めた。それにより2重周期が具体的に求められて、リーマン周期行列が求められるので、リーマン・テータ関数がきちんと定義できた。 周期をずらした2つのリーマン・テータ関数の商によりiexp(iw/2)を表せることがわかった。ここに、w は sine-Gordon 方程式の解である。これは、半離散的、離散的な sine-Gordon方程式についても同様な形で書けることもわかった。以上のことは、まとめて大学の紀要論文(日本大学医学部一般教育研究紀要第50号, 2022年12月発行)で発表した。また、この成果を2回ほど招待講演を行った。1回目は九州大学フォアマスインダストリ研究所において開催されたミニワークショップで「sine-Gordon方程式の解法と離散化」というタイトルで講演を行った(http://ed3ge.imi.kyushu-u.ac.jp/event/MiniWorkshop_202302/HP_20230216.html)。2回目は大阪公立大学で行われた国際研究集会で「Solving the sine-Gordon equation and its discretization」というタイトルで講演した(https://www-math.ias.tokushima-u.ac.jp/~yasumoto/msjsi13th3rd20230303/)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的のカライドサイクルのモデルである半離散的空間曲線の楕円関数解による表示式はまだ得られていないが、それに関係する重要なBobenko-Pinkallの論文の理解を進める上で重要なステップといえる曲線の可積分方程式である半離散的sine-Gorodon方程式の楕円関数解を求めることができて、さらに、Bobenko-Pinkallの論文の結果を楕円曲線の場合に理解する準備が整ったといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今回得られた手法をもとに、Bobenko-Pinkallの論文における離散的曲面のリーマン・テータ関数による表示式を、楕円関数の場合に書き下して検証する。それにより、半離散的sine-Gordon方程式に付随する半離散的空間曲線についても楕円関数解が求められるという期待がある。それができれば、カライドサイクルの楕円関数解も書き下すことが可能となる。
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Causes of Carryover |
新型コロナ感染状況を鑑みて、出張を自重したため研究費を使用しなかった。2回の招待講演はいずれもZOOMでの参加となった。今回の研究成果については、いままでの研究の蓄積を利用したため、研究費を使う必要が無かった。令和5年度は、カライドサイクルの研究の第1人者である九州大学の梶原健司教授と綿密に研究連絡を行うため、九州大学に出張する予定である。
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Research Products
(3 results)