2023 Fiscal Year Research-status Report
連続体理論とそのトポロジーにおける古典的問題およびグラフ理論への応用に関する研究
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21K03249
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
松橋 英市 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (60558518)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | continuum-wise Wilder / closed set-wise Wilder |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 鹿児島国際大学の今村隼人准教授、島根大学の大島慶之助教との共著論文「Some theorems on decomposable continua」が国際数学雑誌Topology and its applicationsに掲載された。内容については、因子空間がすべてD**連続体で結合写像がすべて単調ならば、その射影極限もD**であることを示した。また、D**であるにもかかわらずWilder連続体,、D連続体を含まない連続体を構成した。さらにWilder連続体であることがWhitneyの逆性質ではないことを示した。以上の結果とは別に、colocally connectedであることがWhitneyの性質であり、またWhitneyの逆性質ではないことを示し、論文「Some theorems on decomposable continua」として国際数学雑誌Topology proceedingsに掲載された。以上の研究はコロナウイルス感染症の蔓延により延長された科研費の研究課題の中でも同時に取り扱っている。
2.メキシコ国立自治大学のAlejandro Illanes教授が来学し、本学の大島慶之助教も加わり、共著論文を執筆・投稿した。同論文の中では、Wilderであること、Dであること、D*であることおよびD**であることがWhitneyの逆性質ではないことを1つの例により同時に示している。また、continuum-wise Wilder, closed set-wise Wilderの概念を導入し、この2つの性質に関しては、Whitneyの性質を満たさないことを示した。
3.3月6日から9日にかけて、ノースカロライナ大学シャーロット校で開催された57th Spring Topology and Dynamics Conferenceにおいて、セミプレナリースピーカーとして招待され、以上の結果について講演した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
連続体理論における基本的な概念であるWhitneyの性質、Whitneyの逆性質について、新たな知見を得たことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度はグラフライク連続体に対する研究を進める予定であったが、昨年度初めに連続体理論の基本的な内容について新たな知見が得られたため、そちらに時間を割くことになった。今後は本研究すべての領域に対して焦点をあてたい。
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Causes of Carryover |
2022年度までコロナウイルス感染症蔓延により思ったような出張ができなかったため、2023年度に多くの予算が繰り越されたため。
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