2021 Fiscal Year Research-status Report
Structures of locally planar 4-colorable graphs on surfaces
Project/Area Number |
21K03337
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
中本 敦浩 横浜国立大学, 大学院環境情報研究院, 教授 (20314445)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 局所平面グラフ / 染色数 / 三角形分割 / グラフ彩色 |
Outline of Annual Research Achievements |
平面の三角形分割は,四色定理により,どの隣接2頂点も異なり色を持つように,頂点全体を4色で色分けすることができる(4彩色可能である).グラフを載せる閉曲面の種数を上げれば,そのグラフの彩色に必要な色数の上階は大きくなることが知られているが,曲面上におけるグラフの稠密度が高いグラフ(局所平面グラフ)については,必要な色数は劇的に減り,閉曲面の種数によらない絶対定数「5」で抑えられることが知られている. 本研究では,閉曲面上の稠密度の高いグラフで,染色数が5であるものの構造を明らかにすることを目標とする.これまでに,向き付け不可能な閉曲面の四角形分割の染色数が奇妙な振る舞いをすることが知られており,それをうまく利用することにより,ある偶三角形分割が5染色的であることが証明できる.また,類似した構造を利用することにより,5染色的グラフを構成することができる(フィスク三角形分割).私たちは,これらの2つのグラフクラスのみが,局所平面5-染色的であると予想して,研究に取り組んでいる. 現在,閉曲面を限定して,上述の予想が成り立つかどうかを調査している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上述の問題背景とモチベーションにより,曲面上の局所平面グラフの彩色に関する研究を計画した.そのためには,海外の研究者や国内の研究者を交えて,新しい研究手法や類似研究に関する情報収集が必要となっていた.ところが,昨今の社会情勢により,対面での研究打ち合わせが難しく,情報機器やオンラインツールを介してのディスカッションを強いられることとなった.その結果,思うように研究成果を得ることが難しく,研究が停滞した.
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Strategy for Future Research Activity |
現在,国内での移動は許されるようになってきた.したがって,当該分野の研究者を集めて,集中的なセミナーなどを企画して,研究を停滞させてきた問題点を洗い出し,研究を進展させる方策を考えたいと思う.
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Causes of Carryover |
コロナ禍により,研究打ち合わせのための出張を行うことができず,研究費を執行することが難しかった.翌年度には,出張による研究打ち合わせや書籍の購入を行う予定である.
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Research Products
(7 results)