2023 Fiscal Year Research-status Report
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21K03350
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
新谷 誠 静岡大学, 情報学部, 教授 (70303526)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | グラフ表現 / 一般化された分割釣合い型トーナメントデザイン / アダマール行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
最適な組合せ対象(離散構造)の存在性とその対象の分類は、組合せ論において基本的な問題であり、グラフ表現がその解決に強力な方法となる。初年度は、分割釣合い型トーナメントデザインの存在性についてグラフ表現により解決した。この成果を発展をさせて、一般化された釣合い型トーナメントデザインの分類を行うことを目的とする。 kn-集合V上の一般化された釣合い型トーナメントデザインGBTD(n,k)とは、BIBD(kn,k,k-1) のブロックを成分とし、条件1(V の各要素は各列の一つの成分に含まれる)と条件2(V の各要素は各行のk個以下の成分に含まれる)を満たすn行(kn-1)列の配列である。分割釣合い型トーナメントデザインの性質を調べるためのグラフ表現を一般化することにより、一般化された釣合い型トーナメントデザインGBTD(3,3)とGBTD(4,3)の同型判定を行い分類を行った。これは、GBTDについての初めての分類結果である。 位数29と31の自己同型を持つ位数60と64のアダマール行列の分類をそれぞれ行い、それぞれ同型を除いて266個と414個であることを示した。素数位数pの自己同型を持つ位数2p+2のアダマール行列から2-(2p+1,p,(p-1)/2)デザインが構成できる。また、このデザインは5つの性質を満たす4個の行列から構成できることが示されている。デザインをすべて列挙しそのグラフ表現により分類を行ったあと、アダマール行列についてそのグラフ表現により分類を行った。この結果をまとめて専門雑誌The Electronic Journal of Combinatoricsへ投稿し受理、出版された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
位数29と31の自己同型を持つ位数60と64のアダマール行列それぞれの分類についての論文が出版された。 一般化された分割釣合い型トーナメントデザインGBTD(3,3)とGBTD(4,3)について、グラフ表現による同型判定方法を提案し、スーパーコンピュータを用いた計算により分類した。現在、原稿を作成中であり今年度に専門雑誌へ投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画最終年度であるためこれまでの研究成果をまとめるとともに、発展課題についても成果をあげることを目指す。具体的には、そのグラフ表現方法を求めることができたので、一般化された分割釣合い型トーナメントデザインPGBTDの存在性と分類について研究を進める。非平面ハイポハミルトングラフについて内周が5以上であり点の個数が25と内周が6以上で点の個数が26の計算を行うことが出来ており、さらに計算を進めて結果をまとめる。トポロジーの離散化版によるグラフ表現の幾何的理論的展開について、完全グラフの被覆グラフに対して2-被覆、3-被覆、6被覆が系列となる例を求めることができているので一般的に理論を展開する。
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Causes of Carryover |
2022年度に利用予定であった京都大学のスーパーコンピュータが半導体不足の影響で納入が遅れたため、利用できる期間が短くなり使用料が減少したため次年度使用額が生じている。プログラム開発用のコンピュータの購入を計画していたが、現在保有する性能で十分であったため購入を見送った。 研究計画をより円滑に進めるために、高性能なコンピュータの購入と現在保有しているコンピュータの高性能な部品の購入のために使用する。また、研究調査、研究発表と研究打ち合わせのための旅費として利用する。
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Research Products
(2 results)