2021 Fiscal Year Research-status Report
An estimation of scaling parameters in signals or images based on wavelet analysis
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21K03351
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
守本 晃 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50239688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 隆一 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (80249490)
萬代 武史 大阪電気通信大学, 共通教育機構, 教授 (10181843)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ウェーブレット解析 / メリン変換 / フーリエ・メリン変換 / 拡大・縮小 / 平行移動 / 混合信号 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,音声・画像がある音声・画像の拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかを判定し,もし関係があるなら拡大率・平行移動量を求めることである.特に,複数の元信号が混じり合った信号が2組あったときに,2組に共通に含まれる特定の元信号についての拡大率・平行移動量を推定することが,目標である. 研究の初年度である令和3年度は,フーリエ・メリン変換を利用し,2つの音声・画像が拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかの判定と拡大率・平行移動量の推定が可能であることを示した.音声に対しての結果は,雑誌 Information および国際会議 the 40th JSST Annual International Conference on Simulation Technologyで発表した.音声・画像に対しての結果は,国際会議 the 13th ISAAC(International Society for Analysis, its Applications and Computation) Congress および,応用数理学会年会などで発表した.ただし,画像に関しては拡大・縮小画像の解像度が同じ必要がある. また,分担研究者の萬代武史が中心となり,Parseval Frame に関する不等式についての研究も行った. しかしながら,フーリエ・メリン変換では信号の局所的な性質が調べられないので,混合信号に対しては役に立たないと思われる.そこで,今後の研究の推進方法として,音声に対してはウェーブレット解析を用いた特徴点の時間分布を比較する方法を,画像に対してはマルチスケール・エッジ画像を用いる方法や特徴点を抽出する方法を考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究期間内に明らかにしたいことは以下の5点である. 1. 2 つの音声信号の拡大縮小比を求める方法にメリン変換を用いる方法があり,メリン変換とウェーブレット変換について学習する.2. 2 つの音声信号が時間軸方向の拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかの判定.3. 2 つの画像が拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかの判定.4. 複数の音声が交ざった中で,ある2 つの音声信号が時間軸方向の拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかの判定.5. 複数の画像が交ざった中で,ある 2 つの画像が拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかの判定. このうち,音声信号に関しては,フーリエ・メリン変換を用いると,2.は可能であることが示された.画像に関しては,画像のフーリエ像を原点から動径方向に調べることにより,3. もある程度可能であることを示した. 初年度の進歩状況は,概ね順調である.
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Strategy for Future Research Activity |
フーリエ・メリン変換は,2 つの信号・画像が拡大縮小・平行移動の関係にあるかどうかを調べるには有力な方法であるが,線形変換でない上に時間や空間方向に局所的な解析ができないので,混合信号に対しては役に立たないと思われる. 音声に対しては,スケールパラメータを固定したウェーブレット変換の絶対値の極大値で,スケールパラメータを小さくしていっても残る時間を特徴点とし,特徴点間の時間間隔を比較する方法でも拡大・縮小の関係づけをするなどの方法を研究する. 画像に対しては,ウェーブレット変換で抽出したマルチスケール・エッジ画像は,拡大・縮小の判定に使えるかもしれない.また,画像の特徴点の近さを比較する方法も使えるかもしれない. これらのフーリエ・メリン変換を用いないアプローチを研究する予定である.
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Causes of Carryover |
コロナで,国際会議が on line になったため,ベルギー開催の the 13th ISAAC Congress の旅費が余った.また,オーストラリア開催予定(on line になった)の ICWAPR 2021 には,忙しかったので参加できなかった.PC を自作しようと考えたが,半導体不足で繰り越した. 4月になって,Matlab のライセンス更新料 28 万円,雑誌 Information 購入費 3万円,学会年会費 4万円ほど使った.北海道大学開催の応用数理学会年会(9月)と富山県で行われる ICWAPR 2022(9月)に参加する予定である.数値計算用の PC を自作する予定(40万円ほど)である.
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Research Products
(7 results)