2023 Fiscal Year Research-status Report
Merton問題に対する数値計算アルゴリズムの構築およびその収束に関する研究
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21K03355
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
安田 和弘 法政大学, 理工学部, 准教授 (80509638)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マートン問題 / PIA / 確率制御問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に得られた株価にファクターモデルを想定した下でのベキ型効用をもつ投資家に対する最適消費・投資問題のpolicy improvement algorithm (PIA)を用いた数値計算法に関して,新たな方法を考察した.前年度の方法は,各イテレーションで現れる偏微分方程式に対して有限差分法を用いて近似し,各方程式に対する数値解を得るという基本的な方法であった.しかし,この方法を用いるのであるなら,PIAを用いず,元々の問題の偏微分方程式(ハミルトン-ヤコビ-ベルマン方程式,HJB方程式)に対して同様の方法を用いれば良い.そのため,前年度の方法は数値計算の観点からは十分,有効な計算方法ということは言えない.そのためPIA固有の新たな数値計算法を考察・提案することが必要である.本年度提案した計算方法は,上記問題のPIAでの収束を証明した際に現れる漸化式的なファインマン-カッツ表現に対するモンテカルロ法を適用する方法である.ファインマン-カッツ表現を用いるため,ある確率微分方程式の解を用いて対応する偏微分方程式の解を期待値の形で表現することとなり,そのためモンテカルロ法が適用できるようになる.この表現はPIAを用いたときのアルゴリズムに現れる固有の表現であるため,PIAを用いないときは適用することができない方法である.ただし,多くのグリッドでモンテカルロ法を実施する必要があるため,安定性の問題や計算コストが高くなってしまう問題点も含んでいる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
収束およびその速さに関する理論的な部分は前年度に証明できており,本年度はその数値計算法に関して新たな方法の考察・提案ができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度提案した新たな数値計算方法の精度検証や精緻化を行う必要がある.また,その他の数値計算方法の構築やそれらの比較等を行っていく必要がある.
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Causes of Carryover |
本年度いくつか国際会議に参加したもののいずれも国内開催であった.そのため国外出張に比べて旅費等が抑えられたため差額が生じた.次年度は,国内外で積極的に講演し,意見等をいただきながら結果の精緻化を行っていきたい.多くはそのための旅費に充てる予定でいる.
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Research Products
(3 results)