2021 Fiscal Year Research-status Report
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21K03360
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
友枝 恭子 摂南大学, 理工学部, 准教授 (90611898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松江 要 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 准教授 (70610046)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 衝撃波 / 粒子流 / 保存則系 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は以下の考察を行った。1)先行研究で行われている粒子流の実験の再現を行うにあたり、関連する論文を読んで情報収集を行った。粒子流の実験について具体的には、アクリル製の平滑な斜面の中央に円筒形金属型シリンダーを障害物として置き、分散が均一のガラスビーズを流し、ガラスビーズ全体の挙動を調べる。この実験を行うにあたり、購入物品の確認を行った。また、実験装置の作成にあたり、必要な機材の確認も行った。尚、実験については初年度に行う予定であったがコロナ感染症の自粛影響により、実験を行うにあたっての準備が進まなかったため、2年目に実験を行うように計画を組みなおした。2)先行研究で提唱されている数理モデルの整合性を解析するための手法を構築するために関連する文献や資料を揃えた。これらの参考文献や資料を読み、数理モデルに適用出来るよう手法を構築するための方向性を示した。3)数理モデルの数学解析による手法の構築や解のダイナミクスを調べるために必要な数学理論とそれに基づいた計算法の構築を行うためには、多岐にわたる情報収集が必要である。しかしながら、研究代表者・研究分担者2名のみによる参考文献の調査では、必要な知見を充分に得るには非効率、あるいはフォローしきれない部分も生じ得る。そこで、「混相流」勉強会をオンラインで開催し、関連する分野の専門家から教えを請うことで、必要な研究情報を収集した。4)2020年度に引き続きコロナ禍の自粛影響により、年度前半は国内および海外での対面の研究打ち合わせ及び研究成果発表を行うことが出来なかった。そのため、研究集会の参加や開催は主にオンラインであった。年度後半に徐々に自粛緩和されるようになったので、対面での研究打ち合わせのための国内出張ができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ感染症による自粛の影響により、本来ならば2020年度最終年度であった科研費研究課題に関する研究と論文の執筆も行っていた。そのため、初年次に行う予定であった粒子流実験の計画が当初より遅れている。ただし、保存則系の数学解析についてはある程度の情報が蓄積されているため、数学解析による手法の構築準備については、おおむね予定通りに進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
初年次に行う予定であった、粒子流の実験を行う。1)斉次の場合に対する保存則系のリーマン問題について考察する。初年次に収集した研究情報を用いて、衝撃波面の存在証明を行う。2) 1) の結果を踏まえて、非斉次の場合に対する衝撃波面の存在証明法を構築し、存在が確認された衝撃波面のダイナミクスを調べる。また、特異衝撃波など特殊なプロファイルを持つ弱解の存在検証を行う際に必要な精度保証付き数値計算法を構築するための準備も行う。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症の影響により、国内出張および海外出張を自粛せざるを得なかった。そのため、研究打ち合わせおよび研究成果発表のために使用する予定にしていた出張旅費を使用することができず、次年度使用額が生じた。今年度は徐々に自粛緩和されてきているので国内出張で使う予定である、また研究成果が期待できるので、論文投稿料や論文執筆に関する費用として使い切る予定である。
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