2022 Fiscal Year Research-status Report
パラメーターを含む代数制約式に対する効率的なアルゴリズムの開発
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21K03375
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
佐藤 洋祐 東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 教授 (50257820)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | パラメーター / Border basis / CGS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、効率的な Parametric Border Basisの計算アルゴリズムを構築することを第一の目標としている。その際、分割部の個数を最小限に抑え、かつシンプルになるようなCGS(Comprehensive Groebner Basis)を計算するアルゴリズムの開発が重要になる。2022年度は、分割部を構成するパラメーターの非等式に着目し、これを利用したCGSを計算するアルゴリズムを開発した。具体的には、非等式を構成する多項式がなすイデアルによる飽和イデアルの根基を計算することで、従来のアルゴリズムで計算されるCGSよりも遥かにシンプルでかつ分割部の個数が少ないCGSが得られることを理論的に保証する定理をいくつか証明した。さらに、これらの定理に基づいてCGSの計算アルゴリズムの改良を行い、計算機代数システムSageMath上での実装を通じてアルゴリズムの有効性を確認した。得られた理論は未完成ではあるものの、その有効性は実証されたので、8月にトルコのイスタンブールで開催された国際会議ACA2022(Application of Computer Mathematics2022)において発表した。さらに、これらの成果を論文として執筆し、LNCS(Lecture Note in Computer Science)の学会誌に投稿した。さらに、未完成な部分を完成させるために、いくつか仮説を提唱した。これらがすべて証明されれば、理論が完成されることになるが、成り立たないことが判明した場合は、来年度以降に理論の修正を行なう必要性が生じることになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論的な成果が得られた。実装したプロトタイププログラムによる計算実験によって、これらの理論に基づいて開発したアルゴリズムの有効性が確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
CGSの計算アルゴリズムをさらに改良し、効率的なParametric Border Basisの計算アルゴリズムを構築するための理論を整備する。 これらの成果をベースとして、SageMath上でParametric Border Basisの計算アルゴリズムを実装する。これが実現すれば世界で初めてのParametric Border Basisの計算プログラムが実現することになる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスが原因で、参加予定だった研究集会が中止になり次年度に繰越延期になったため、旅費の確保が必要になった。 次年度は旅費として使用する他、プログラムの実装のための環境の整備のための費用として使用する。
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