2022 Fiscal Year Research-status Report
Ultrafast molecular imaging with votex electrons generated under intense laser fields
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21K03417
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
森下 亨 電気通信大学, 量子科学研究センター, 教授 (20313405)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ボルテックス電子 / アト秒 / 再衝突 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)昨年度に引き続き、レーザー場の時間変化に比べて分子内電子の運動が十分に遅いという事実に基づく解析理論により、ボルテックス電子の再衝突過程について考察した。直線偏光に対する前方散乱の成分についての分析を進めた。 2)時間依存シュレーディンガー方程式の数値計算コードの拡張と高速化を進めた。原子標的について、直線および楕円偏光パルスによるボルテックス電子の生成・再衝突に対応する計算コードを高速化し、様々なパラメターに対して計算を実行して分析を行うことができるようになった。新しい計算コードによって原子のイオン化について計算を実行し分析した。 3)再衝突過程に対する光電子運動量スペクトルからの分子標的構造の抽出に関するアルゴリズムについて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
精密計算コードの高速化を行い、さまざまなパラメータについて磁気量子数が非ゼロのボルテックス電子状態を含む計算が高精度で実行できるようになった。理論、精密計算、構造解析についての準備を進めた。また、楕円偏光レーザーパルスに対する再衝突過程についての研究など、関連する高強度レーザー場中の原子・分子ダイナミクスの研究を行い、得られた結果を学術論文として発表した。以上によりおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き以下のように研究を推進する。 1)解析理論について、直線偏光のものをもとに楕円偏光のものに拡張する。 2)時間依存シュレーディンガー方程式の数値計算コードの拡張と高速化を進める。 3)再衝突過程に対する光電子運動量スペクトルからの分子標的構造の抽出に関するアルゴリズムの開発を進める。
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Causes of Carryover |
当該年度に購入予定の計算サーバーの価格が高騰し、予算額を大きく超えてしまい、執行計画を再考することになったため。
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