2023 Fiscal Year Annual Research Report
Global structure search of two-dimensional materials based on evolutionary algorithms and gaussian process regression
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21K03419
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱本 雄治 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (30584734)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 第一原理計算 / 機械学習 / 二次元物質 / 金属クラスター |
Outline of Annual Research Achievements |
進化的アルゴリズムとガウス過程回帰に基づく構造探索手法GOFEEを用いて以下の物質の構造解析を行った。 まず銀(111)表面上におけるシリセンの超構造を解析し、これまでに実験や理論の先行研究で調べられてきた安定構造に加えて、多数の準安定構造が得られた。例えば2√3×2√3相ではよく知られたC3対称性の構造と新しく見出した対称性の低い構造の安定性が近く、これらの共存が線欠陥や渦構造の起源であることを示した。また√13×√13 type-I相では単位胞当り突起を1個、2個、3個含む構造の安定性が近く、これらの共存がよく知られた低秩序相であるT相の起源であることを示した。これらの研究成果は国際学会および論文で発表した。 次にチタン酸ストロンチウム基板上に担持した酸化パラジウムナノ粒子触媒の安定構造を解析し、酸素雰囲気下ではナノ粒子が基板に強く吸着し凝集が抑制されることを示した。また同時に基板へのパラジウム原子の固溶も抑制され、チタン酸ストロンチウム基板上で酸化パラジウムナノ粒子が高活性かつ安定に機能する触媒であることを原子レベルで説明できた。これらの研究成果は国際学会および論文で発表した。 またグラフェンナノリボンの端に担持したPt単原子触媒の安定性を解析し、実際のpH付近において先行研究で得られた構造より安定な構造を多数見出した。得られた構造を用いて一酸化炭素の酸化反応に対する触媒活性を評価した。さらにGOFEEのアルゴリズムを改良し、構造探索の高速化と探索空間の拡大を実現した。今後、グラフェンナノリボン担持Pt単原子触媒とGOFEEの改良に関する研究成果はそれぞれ論文としてまとめて投稿予定である。
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