2023 Fiscal Year Annual Research Report
中性粒子の流体効果による中性音波とプラズマ波動の結合
Project/Area Number |
21K03501
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
寺坂 健一郎 崇城大学, 情報学部, 准教授 (50597127)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 部分電離プラズマ / 中性粒子 / 静電イオンサイクロトロン波 / レーザー誘起蛍光ドップラー分光法 / ECRプラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,部分電離プラズマ中の中性粒子の流体運動がプラズマ波動特性に与える影響を実験的に明らかにすることである.期間最終年度となる2023年度は,2022年に定式化した部分電離プラズマ中の静電イオンサイクロトロン波の伝播特性について,電離圏や実験室プラズマの典型的なパラメーター領域を中心に具体的な計算を進め,有限温度効果を考慮しても部分電離プラズマとの結合の効果が維持されること等の知見を得た. 部分電離ECRプラズマを生成可能なHYPER-II装置を用いた実験では,励起グリッド実験を行い,中性粒子との衝突が頻繁となる高ガス圧力条件でも静電波が伝播することを実験的に確認した.2023年9月に研究代表者の異動に伴う計画の変更が生じたため,申請当初計画していた中性ガス音波によるプラズマ波動励起実験については計画を見直し,期間終了後にも継続して実験を遂行できるよう装置の移転を実施した.また,本課題で開発したレーザー誘起蛍光ドップラー分光システムについて,2022年度に生じたビームの入射光路制限の問題を解決するために光渦を光源とする方法を検討し,非対称光渦ビームを用いてビームを横切る部分電離プラズマの速度分布関数や流速・温度を計測する新手法を提唱した.さらに,昨年度に開始した電離波動を用いた実験についても,カオスを励起/制御するための外部擾乱付与システムの構築や複雑性統計量を用いた解析などを行い,成果を発表した. 本研究を通じて,部分電離プラズマを対象とする分野の発展に貢献することが出来る結果を得ることが出来たと考えている.最終年度に異動に伴う装置移転に起因する計画の変更が生じたが,研究期間全体を通して部分電離プラズマ中の中性粒子効果の物理的知見や実験手法に関する有益な成果を得ることできた.
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Research Products
(4 results)