2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on fuel attitude control for fast and stable fuel supply to fusion reactors
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21K03512
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
古賀 麻由子 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (40403969)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高速点火核融合 / ターゲット / インジェクション / コイルガン |
Outline of Annual Research Achievements |
レーザー核融合を実用炉まで発展させるためには高速、高精度、高繰り返しが可能なターゲットインジェクション技術が不可欠である。特に高速点火核融合方式のコーン付きターゲットは形状が複雑であり、コーンを追加熱方向に向けなければならないという姿勢の制約もある。 これまでの研究で、射出ガスの気流がターゲットの飛行姿勢を乱す一因と考えられたため、 2021年度に電磁力を利用した燃料射出システムを製作した。これは、鉄製のサボーを使用し、電磁石コイルにコンデンサからの電流パルスを印加して磁化、サボーを吸引して加速するものである。 2022年度は加速管をステンレス製からポリカーボネート製に変更し、加速中、サボ分離前、サボ分離後の様子を高速度カメラで詳細に観測することで、姿勢の乱れがいつどのようにして発生しているかを調べた。その結果、加速管の振動により姿勢が乱れることがわかったため、加速管の 固定治具を作成、振動を抑制した。これにより加速管部分での燃料姿勢は安定した。しかしながら、ホルダからの分離時にターゲットの姿勢が乱れている様子が観測された。これについては、ホルダの設計を改良し、ホルダとターゲットの間に適度な隙間を作ることが有効であるとわかった。また、従来からの永久磁石を用いたサボ分離法に加えて、加速管に設置した部品により物理的にサボを分離する方法(衝突分離と名付けた)も試みた。その結果、永久磁石分離よりも衝突分離の方が分離後の角速度が小さく、安定した姿勢で飛行することがわかった。この結果から、安定した姿勢で燃料を射出するためには瞬間的にサボから分離することが必要と考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
加速管を可視化することで、燃料の加速過程や分離過程を観測することが可能となり、安定した高速射出に必要な要件を洗い出すことが出来始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
燃料射出方法は電磁力、ガス共にメリットとデメリットがある。そのため、それぞれのメリットを生かし、デメリットを無くすことが出来るホルダの設計、射出方法の改良、分離方法の改良を行いたい。また、これまでのデータから、発電炉サイズの射出システムを設計する際にも適用可能な、射出・分離のメカニズムを構築したいと考えている。
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Research Products
(2 results)