2023 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of femtosecond laser induced gas-phase plasma reaction using machine learning
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21K03521
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松田 晃孝 名古屋大学, 理学研究科, 講師 (10413999)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 強レーザー場 / レーザーフィラメント / レーザー誘起プラズマ / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.フェムト秒レーザー波形最適制御システムの構築:フェムト秒レーザー光は幅広い帯域幅を持ち,波長成分ごとの位相を変化させることで電場波形を成形することができる。そこで,回折格子,円筒レンズ,空間光位相変調器から構成されるレーザー波形整形装置の構築を行った。高効率,高選択な気相プラズマ反応を実現するための最適レーザー波形の探索には,機械学習の中でもフェムト秒強レーザー場を用いた単分子解離反応において成果が挙げられている遺伝的アルゴリズムを採用した。 2.気相プラズマ反応の最適制御:チタンサファイアレーザー再生増幅器からの出力(中心波長800 nm,パルス幅50 fs,繰り返し周波数1 kHz)をレーザー波形整形装置に導入し,得られたパルス光を平凸レンズを用いて気体試料に集光することでレーザープラズマを発生させた。波長成分ごとの位相を遺伝情報とみなし,位相をランダムとした設定から最適化を開始した。フィードバック情報として分子の生成量を直接反映するプラズマ発光の強度を利用し,発光強度の評価と遺伝的アルゴリズムによる次世代遺伝情報の作成を繰り返すことで,発光強度すなわち特定の分子の生成量が最大化されるレーザー波形の探索を行った。世代とともにプラズマ発光強度は段階的に強くなり,レーザー波形の最適化が進行する様子が観測された。空気を対象とした実験においては,40世代目以降においてパルス幅が最も短いレーザーパルスを用いた場合よりも発光強度が強くなり,レーザープラズマ反応の最適制御に成功したことが示された。一方で,メタンを対象とした実験においては,発光強度の増加は観測されたものの400世代目においても最適解に達せず,より効率的なレーザー波形探索のために遺伝的アルゴリズムのパラメーターの再検討が必要であることが示された。
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Research Products
(2 results)