2021 Fiscal Year Annual Research Report
Beyond the standard cosmological model from CMB and galaxy imaging and spectroscopic surveys
Project/Area Number |
21K03529
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
日影 千秋 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (00623555)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 宇宙大規模構造 / ダークマター / ダークエネルギー / 重力レンズ |
Outline of Annual Research Achievements |
標準宇宙模型の妥当性を検証するため、観測の進展の著しい銀河撮像・分光観測から精確かつ効率良く宇宙論情報を引き出すための取り組みを行なった。 すばる望遠鏡に搭載した超広視野カメラ「ハイパー・シュプリーム・カム」を使った銀河撮像計画の第2期データを使ったコズミックシア解析に向けて、さらに精密な解析を行うための研究を推進した。1つは複雑なサーベイ形状を持ったコズミックシアフィールドにおいてノイズを含むパワースペクトルの共分散の理論表式を導出し、擬似カタログによる結果と比較した。また第1期カタログを使ったパワースペクトル測定、および、宇宙論パラメター推定コードをgithubにアップロードし一般公開した。 銀河分光観測から得られる宇宙の3次元構造は、宇宙の初期揺らぎが非線形な重力成長を経て成長したものである。これまではパワースペクトルなどの2点統計量に加え、計算コストの高い3点以上の統計量を組み合わせることで、初期揺らぎと非線形重力の影響を分離していた。一方でBAO再構築法など非線形重力の影響を取り除く手法を適用することで初期揺らぎに近い情報を引き出すことができる(例:Hikage, Koyama, Takahashi 2021)。再構築前後のパワースペクトルの情報を組み合わせることで、2点統計量だけでも初期揺らぎと非線形重力の影響を切り分けることができ、宇宙論情報をより効率的に引き出すことができる。本手法をN体シミュレーションに基づくダークマターハローカタログに適用した結果、従来の2点と3点統計量を組み合わせた解析と同レベルの宇宙論情報が引き出せることがわかった。本論文はNature Astronomyに投稿中である。
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Research Products
(1 results)