2022 Fiscal Year Research-status Report
高次元共形場理論、特に共形ブートストラップで探る量子重力理論の無矛盾性
Project/Area Number |
21K03581
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
中山 優 立教大学, 理学部, 准教授 (40722195)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 共形場理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は共形場理論の知見を活かし、素粒子理論、量子重力理論、宇宙理論、物性理論への応用を研究した。
素粒子論的な応用では、弱い重力予想を用いて、ニュートリノの質量と宇宙定数の関係を理解した。量子重力理論への応用では、特異点を回避する方法を large D 展開の手法を用いて提案した。また、宇宙理論への応用では、trinity of unimodualr gravity として、unimodular gravity を非リーマン幾何的な定式化で統一する方法を示した。また、物性理論への応用では、higher symmetry の構造から、Yukawa-Gross-Neuveu 理論における、超対称でない固定点が2次元共形場理論としてどのように理解できるのかを議論した。
また、超対称性の破れの機構の研究、ambi-twistor 弦理論の散乱振幅の研究も行った。前者においては、Wess-Zumino 模型において文献で見落とされていた新しいタイプの超対称性の破れの条件の例外を発見した。後者においては、光的線形ディラトン背景において重力子の散乱振幅を計算することに成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は共形場理論の様々な分野への応用がたくさん得られた。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は共形場理論の知見を活かし、素粒子理論、量子重力理論、宇宙理論、物性理論への応用を目指した研究を進めると同時に、基礎的な共形場理論の性質についても深いレベルでの解明をしたい。また、もともとの計画の柱である量子重力理論への応用も進めていきたい。
|
Causes of Carryover |
新型コロナによって予定されていた海外出張をキャンセルした。来年度以降、コロナが収まり次第出張を入れていきたい。
|
Research Products
(6 results)