2022 Fiscal Year Research-status Report
Development for natural water circulation system to cool a beam target utilizing the heat by the beam loss
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21K03608
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
亀井 直矢 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准技師 (80808733)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 自然循環 / 気液二相流 / 限界熱流束 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の研究代表者は、前年度の2022年3月から2023年2月末まで約1年間、所属機関であるKEKより海外研究機関(CERN/スイス)に派遣されていたため、派遣期間中は本研究を中断していた。従って、今年度の成果は、破損した円柱型ヒータの断面観察及び破損メカニズムの検討に留まったが、研究中断期間である1年間の研究期間延長が認められたため、研究期間内での本研究遂行に影響は無いと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は上述のとおり研究代表者が2月末まで海外に派遣されておりその期間は本研究を中断していたことから、研究稼働期間は3月のみの一ヶ月間であった。この一ヶ月間で破損ヒータロッドの断面観察と破損メカニズムの検討を行った。研究中断期間分である1年間の研究期間延長が認められたため、研究期間内での本研究遂行に影響は無く、概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策は、研究中断前に計画していた通り、破損したヒータの破損要因分析の結果を基にヒータを再選定し、ヒータを用いた試験方針を再検討する。ヒータが入手できるまでの期間には、限界熱流束(CHF)を増大させるようなヒータ表面での冷却材流路構造についての調査に加えて、ポンプを用いてヒータ部に空気を供給することにより沸騰を模擬した水・空気二相流動試験を行い、自然循環試験を行うための試験装置調整を実施し、自然循環流量データを取得する。 改良版ヒータを製作後、プール沸騰条件にて低出力での予備試験を実施する。その後、段階的に出力を高めていき、プール沸騰条件でのCHF測定試験を実施する。また、この際に取得できるヒータ表面での熱流束とヒータ表面温度との関係(沸騰曲線)を評価し、CHF値を従来研究と比較することにより、試験装置と計測器類とが正常に機能していることを併せて確認する。さらに、循環ループ構造を有する体系での自然循環条件にて同様の試験を実施し、自然循環流量とヒータ出力データを取得し、試験結果を一次元熱流動計算結果と比較する。また、自然循環時のCHFデータを併せて取得する。
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Causes of Carryover |
研究代表者の海外派遣に伴い、本研究は約一年間の研究中断期間があったため、実施事項の大部分が次年度に繰り越しとなったために次年度使用額が生じた。ただし、海外派遣時の研究中断期間分である1年間の研究延長が認められているため、本年度にやるべきであったことを研究計画に則って次年度に遂行すれば予算の齟齬は生じないため、問題は特にないと言える。
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