2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K03625
|
Research Institution | Gifu Shotoku Gakuen University |
Principal Investigator |
西澤 淳 岐阜聖徳学園大学, DX推進センター, 准教授 (70402435)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 機械学習 / 銀河進化 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、主にすばるHSCの測光イメージング観測のデータを用いた研究成果を発表した。銀河に関する論文を2報、AGNに関する論文を1報、弱重力レンズ効果を用いた宇宙論解析に間する論文を2報共著により出版した。 銀河に関する研究では、大局的に銀河の個数密度が薄い領域(ボイド領域)における銀河の星形成率をHSCの高精度なデータを用いて検証し、銀河の星形成率の環境依存性を明らかにした。他にもX線で見つかっている銀河団・銀河群に付随するダークマターの量と通常の物質の量を比較し、通常の物質の存在量が長い宇宙史の中で普遍的であることを示した。 弱重力レンズ効果による宇宙論解析では、HSCデータの初期に取得したデータの解析が実行され、宇宙論パラメータへの新しい制限を与えることに成功した。これらの結果は別の宇宙論観測である宇宙マイクロ波背景放射の結果と比較されたが、顕著な食い違いは検出されていない。申請者はこの解析の中では銀河までの距離を精密に推定する解析に貢献をしている。 また、本年度は銀河までの距離推定にさらに精度の高い方法論を応用するべく、機械学習による推定法の開発も行なっている。これらの結果はまだ論文としては出版していないが、国内研究会や学会において合計3回発表を行なっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナによる海外渡航の制限などがあったが、オンライン会議の活用などにより、概ね計画通りに進捗している。新たに米国LSSTの共同研究に参加することができたため、今後の更なる進展が期待できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初は国内(名古屋大学)のみの共同研究を想定していたが、米国LSSTへの参画を踏まえて、より大規模な共同研究に発展させる。 これまではすばるHSCによる実データを中心に解析を行なっていたが、シミュレーションではあるがより大規模なLSSTデータチャレンジデータを利用することで、新手法の適用範囲の確認などを行う予定である。
|
Causes of Carryover |
当該年度はコロナの影響で海外渡航がなく、旅費としては国内移動にとどまったため、使用額が少なかったが、翌年に海外渡航の計画をしている。
|
Research Products
(14 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] HSC-XXL: Baryon budget of the 136 XXL groups and clusters2022
Author(s)
Akino Daichi、Eckert Dominique、Okabe Nobuhiro、Sereno Mauro、Umetsu Keiichi、Oguri Masamune、Gastaldello Fabio、Chiu I-Non、Ettori Stefano、Evrard August E、Farahi Arya、Maughan Ben、Pierre Marguerite、Ricci Marina、Valtchanov Ivan、McCarthy Ian、McGee Sean、Miyazaki Satoshi、Nishizawa Atsushi J、Tanaka Masayuki
-
Journal Title
Publications of the Astronomical Society of Japan
Volume: 74
Pages: 175~208
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
-
-
-
-