2021 Fiscal Year Research-status Report
Kinetic modeling of particle acceleration in solar flares
Project/Area Number |
21K03627
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
銭谷 誠司 神戸大学, 都市安全研究センター, 特命准教授 (10623952)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | プラズマ粒子シミュレーション / 数値解法 / 高次精度 |
Outline of Annual Research Achievements |
太陽フレアの基本構造を理解するために、磁気流体シミュレーションを用いて、非対称プラズマ条件下での大規模リコネクションの振る舞いや、基本的な衝撃波構造などを調べた。さらに太陽フレアのプラズマ粒子シミュレーションによるモデリングの準備を進め、その準備段階で、コードの基本アルゴリズムを大きく改善するアルゴリズムを発見した。プラズマ粒子シミュレーションの根幹部分である粒子の運動方程式を解く部分では、過去半世紀にわたって時間2次精度の(Buneman-)Boris法が使われてきている。今回、我々は、Boris法を改良した高精度数値解法(Zenitani & Kato 2020 Comput. Phys. Commun.)をベースに大幅な改良を加え、超高次精度の数値解法を提案した。現在、この論文の投稿準備を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画していた太陽フレアのプラズマ粒子シミュレーションによるモデリング研究は準備が遅れている。理由は、シミュレーションの準備段階で、プラズマ粒子シミュレーションの根幹部分を大幅に高精度化する新しい数値解法を発見したためである。我々の新数値解法は、当該分野の標準解法であるBuneman-Boris法をリプレースするものであり、運動論プラズマ研究全体に波及する予想外の大きな成果である。
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Strategy for Future Research Activity |
新数値解法の評価・成果公表に全力を尽くしたうえで、この手法をpCANSなどの公開コードに収録することを目指す。 その後、速やかに当初の目的であった太陽フレアの運動論モデリングに取り掛かる予定である。
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Causes of Carryover |
当初想定していたアメリカ地球物理連合秋学会(2021年12月)への参加を取りやめて、代わりにヨーロッパ地球物理連合学会(2022年5月)に参加することにした。そのため、学会の登録費用相当の額を次年度に繰り越すことにした。
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Research Products
(8 results)