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2021 Fiscal Year Research-status Report

Research on the solar chromospheric activities using 2-D multi-wavelength spectroscopic observation with a cadence of 2 seconds

Research Project

Project/Area Number 21K03631
Research InstitutionOsaka Prefecture University College of Technology

Principal Investigator

當村 一朗  大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (60207529)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords太陽 / 活動領域 / 時間変動
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は飛騨天文台より7月と10月にそれぞれ1週間の共同利用観測期間の割り当てを受けて観測を行った.また同年8月21日~24日にも飛騨天文台に出張し,観測に用いているイメージシフターの性能確認作業を行った.
2021年10月の観測においては太陽黒点近傍においてHα線での活動現象を時間分解能約1.5秒で約20分間にわたり連続観測することに複数回成功し,そのうち10月9日に得られたデータについて解析を行い,以下の結果を得た.
①MgI 457.1 nm 線には顕著な時間変動は見られない一方,Hα線においては様々な時間変動,特にエラーマンボムやマイクロフレア的な現象と思われる黒点周辺の複数のHα輝点と,黒点暗部におけるドップラーシフトのパターンの振動・波動が見られた.
②エラーマンボムについてはHα線中心での変動は小さく,ウィング(線中心から離れた波長)では周期的とみなせる変動が見られた.マイクロフレア的現象についてはウィングでの減衰が見られたがHα線中心での変動とはあまり相関が見られなかった.
③黒点暗部で見出されたHα線ドップラーシフトのパターンの伝搬(波動)や定点における準周期的な変動(振動)について,波動の伝搬速度は約60 km/secと見積もられた.また振動現象は周期性が比較的明瞭な場所とそうでない場所があった.
以上の結果は2022年2月に開催された飛騨天文台ユーザーズミーティングおよび2022年3月に開催された日本天文学会春季年会において発表した.現在は当該データをさらに詳しく解析中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

①高速2次元分光の要となるイメージシフターは問題なく動作し,観測システム全体も所期の性能を実現できている.
②飛騨天文台において小規模活動現象のデータ取得にすでに複数回成功しており,一部は解析してその結果を日本天文学会などで発表済みである.
③フレアのような中規模以上の活動現象はまだ捉えられていないが,太陽の活動度は上昇中であるので,2022年度の観測でデータ取得できる可能性は高い.

Strategy for Future Research Activity

①2021年度に得られた観測データについて,大気モデルを用いることも視野に入れたさらに詳細な解析を行い,太陽プラズマの速い時間変動を明らかにする.
②太陽の活動度の上昇に伴って,太陽活動現象の中で最もダイナミックなものであるフレアの発生頻度やその規模が上がってきているので,2022年度はフレア現象の観測を最優先課題とする.
③フレアの観測に成功した場合は直ちに解析に着手し,彩層~光球におけるフレア時の太陽プラズマのダイナミクスの解明を目指す.

Causes of Carryover

2021年度は学会での成果発表は行ったが論文の投稿には至っていないため,その費用は次年度以降に論文投稿費用として使用する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 活動領域NOAA12882における小規模活動現象の時間変動2022

    • Author(s)
      當村 一朗(大阪府大高専) ,川上 新吾(文科省),上野 悟,一本 潔(京都大学飛騨天文台)
    • Organizer
      日本天文学会2022年春季年会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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